4月3日に新潟県燕市で初めて新型コロナウイルスの感染者が発生したことから、燕市五千石のレストラン「レストハウス華苑」は、翌4日から大事をとって不特定多数が集まる店内での飲食を遠慮してもらい、ランチにワンコインの500円で食べられる弁当を販売して好評だ。
毎日午前11時半から午後1時まで、3種類の弁当を20個ずつ60個を販売。707人の登録がある2年くらい前に始めた同店のLINEアカウントで弁当販売を告知し、連日、完売している。
新型コロナウイルスの感染者が県内で発生するようになってから宴会客を中心に客が減っている。3月7日から除菌液を噴霧する装置も導入して少しでも安心して利用してもらえるよう努めている。
にもかかわらず、客のためにと思って弁当を始めたら感染者が同店を利用したという風評被害を受けた。同店の小越洋輔さん(39)は「お客さんのために良かれと思ってやったことで逆に風評が建ち、怖いと思った」と驚く。
一方で、LINEの情報を見て5日に弁当を買いに来た家族連れは「おいしいからいつも来てる。それがワンコインで食べられるから」と喜んでいた。小越さんは「逆にこういうことがあって地元の皆さんに助けられていることを実感した」とも話している。状況が改善されしだい通常営業する。