緊急事態宣言対象地域が全国に拡大され、花角英世新潟県知事がメッセージを出したのに伴い、国定勇人三条市長は18日、記者会見を行って三条市の対応や市長のメッセージを発表。4月22日(水)から5月6日(水)まで市内小中学校と義務教育学校を休校することや、これまでの新型コロナウイルス感染症に向かう体制として「正しく恐れる」から「過度に恐れる」にギアチェンジする考えを話した。
この日、朝から新型コロナウイルス感染症対策連絡調整会議を開き、そのなかでまとめた内容を記者会見で発表した。国定市長は、本来はマスクが必要ない距離を保っているが、感染症に関する状況が変わったことを示すためにと、初めてマスクを着けて会見にのぞんだ。
国定市長は「これまでは正しく恐れる状況が今までの三条市だったが、花角知事の新たなメッセージの発出を受けて、5月6日までは「過度に恐れる」体制に三条市は新たな局面として進んでいきたい」と気を引き締めた。
メッセージでは、医療機関への通院、食料・医薬品・生活必需品の買い出し、必要な職場への出勤など生活の維持のために必要な場合などを除いて外出せず、感染予防策を講じながら散歩など適度な運動を市民に呼びかけた。
休校については16日にも発表した通り遠隔教育を実施する。ライブ中継のような本格的な遠隔教育のイメージではなく、グーグルドライブに授業の動画や学習資料、作業プリントなどを保存して学習に使ったり、自宅のインターネット端末で動画を見たり。ウェブ会議アプリケーションを活用して朝夕の顔合わせを行ったりする。
家庭によりやむを得ない事情がある場合には、学校で児童生徒を受け入れ、自宅にインターネット端末がない児童生徒は登校して端末を利用できる。小学校低学年では端末の利用は難しいと思われるが、遠隔教育はまだ1週間前に検討を始めたばかりで、走り走り考えていく。
さらに翌19日(日)から5月6日(水)までの間、市主催イベントを中止か延期し、公共施設も行政サービスや育児サービスの提供、飲食物、生活必需品の販売など生活の維持に必要な機能をもつ施設を除いてすべて利用を中止する。
三条市職員に感染者や濃厚接触者が確認された場合に備えてできる限り業務が滞らないよう20日から感染が収束するまで在宅勤務を併用した交代制の勤務体制をとる。3庁舎合わせて約500人の職員を交代制で瞬間の勤務は42%、210人ていどにとどめ、さらにその210人のうち80人が別室で勤務することで、業務への影響を最小化する。
ほかには新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者への三条市独自の支援策、新型コロナウイルス感染防止グッズ開発官民合同プロジェクトを発表した。
これまで飛沫(ひまつ)感染防止用のフェイスシールドとパーテーションのグッズ提案がある。フェイスシールドはパール金属による提案で、透明なラミネートフィルムと3Dプリントを利用したフェイスシールドの提案が同社ホームページで公開されている。パーテーションはハイサーブウエノが事務室や窓口の仕切りに使えるアクリル製の板を提案している。
これらのグッズを三条市が購入し、市役所内の窓口や医療機関に配布、利用する予定。さらなるグッズの展開を目指し、新たな御案や開発、製造に協力する市内企業を募集している。19日以降も利用できる公共施設は次の通り。
【利用を中止しない公共施設】▲三条市役所各庁舎▲嵐南サービスコーナー(嵐南公民館内)▲斎場▲東三条駅前駐車場▲清掃センター▲汚泥再生処理センター▲緑のリサイクルセンター▲道の駅「漢学の里しただ」(売店・レストランに限る)▲道の駅「庭園の郷 保内」(売店・レストランに限る)▲定期市▲三条ものづくり学校(レストラン・オフィスに限る)▲子育て拠点施設あそぼって(一時預かりに限る)▲子育て拠点施設すまいるランド(一時預かりに限る)▲青少年育成センター(相談業務)▲保育所等▲児童クラブ▲子育て支援センター(一時預かりに限る)▲消防本部・消防署