疫病封じの妖怪にあやかった「アマビエ弁当」 三条の9店舗が手を組む (2020.4.19)

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疫病(えきびょう)封じとしてSNSなどで話題の妖怪「アマビエ」の御利益にあやかろうと、アマビエのゆかりの地でもある新潟県の三条市で、疫病退散ウイルス退散の「アマビエ弁当」が誕生した。

9店舗の献立が並ぶアマビエ弁当
9店舗の献立が並ぶアマビエ弁当

アマビエは江戸時代のから瓦板に掲載されたのがきっかけで広く知られるようになった半人半漁の妖怪。新潟県内にもアマビエの伝説が残る。豊作や疫病を予言し、漫画「ゲゲゲの鬼太郎」や「地獄先生ぬ〜べ〜」にも登場する。

「疫病がはやったらアマビエを写して人に見せなさい」という言い伝えがあり、3月上旬からツイッター上にアマビエの絵が描かれるようになり、ハッシュタグ「#アマビエチャレンジ」としてイラストレーターが描いて拡散された。

その名を冠した「アマビエ弁当」。正方形の折り箱を飾るのしに、フリー画像を使ったアマビエのイラストと「疫病退散祈念」の文字や献立がデザインされ、期待が膨らむ。ふたを取ると縦横3列、9つのますに彩りも華やかな料理が並ぶ。

参加店有志ら 前列中央が二洲楼の石橋さん
参加店有志ら 前列中央が二洲楼の石橋さん

初回の献立はサケの幽庵焼き、玉子焼き、タケノコご飯、鶏肉の低温調理、エビとゴボウとシシトウの天ぷらなど、料亭のような旬の豪華な料理が味わえる。

企画したのは三条市内の9軒の料亭や割烹。1店舗が1品ずつ調理してそれぞれますに納めて1つの弁当が完成する。献立はそのつど9店舗で相談して決める。価格は税込み1,800円。毎週日曜だけの販売で4月26日を皮切りに5月31日までの6回。1回限定500食を予約販売し、最寄りの店舗で引き渡す。

新型コロナウイルス感染症の影響で、とくに夜の営業が中心の飲食店は大きく売り上げを落としている。有志代表の二洲楼の石橋昭尚社長(50)は「個人でやっている店もあり、どうすればいいかもわからない。みんなが知恵を出し合えば、こんなことが可能になる。本当はライバル店同士ですが、今こそ三条特有の団結心を発揮したい」と明るい兆しを見いだしている。

引き渡しは日曜の午前11時から午後2時まで。予約は月曜から木曜の午前10時から午後9時まで電話「0256-35-0321」へ。初回の献立は次の通り。

【26日販売分の献立】

  • 鮭の幽庵焼き/料亭二洲楼(旭町1)
  • 鰯の野菜の煮物/日本料理魚長(本町2)
  • 玉子焼き/遊亀楼 魚兵(一ノ門1)
  • 竹の子ご飯/二色亭すずき(西四日町3)
  • 鶏肉の低温調理トマトソース/餞心亭おゝ乃(横町2)
  • ピリ辛牛肉の韓国風太巻き/割烹 酉乃井(居島)
  • 大崎菜の浸ししらすのせ/和の月(北潟甲)
  • 春の磯香チラシ桜海老のせ/割烹魚清(西大崎2)
  • 海老と牛蒡と獅子唐天ぶら抹茶塩/春秋まるい(旭町1)

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