県指定天然記念物「八王寺の白藤」を守る新潟県燕市八王寺、真宗仏光寺派安了寺でフジの開花にあわせて毎年開かれている白藤茶会がことしは5月10日(日)に計画されていたが、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため中止になった。
「八王寺の白藤」は安了寺の境内にあり、東西30メートル、南北20メートルの棚に枝を広げた真っ白な花を咲かせるフジ。毎年5月初旬から中旬に見ごろを迎える。それにあわせて燕市教育委員会と燕茶道友の会は毎年、白藤茶会を開いている。
密集防止を避けようとチューリップ園で花を切ったところがある。「八王寺の白藤」は花を切ることは考えてなく、すでに境内にちょうちんを下げてあるが、ことしに限っては見学の自粛を求めている。
ちょうちんも安了寺前の県道からよく見えるようなところには下げず、大白藤祭りの看板も立てない。昨年は例年になく見物客が多くて付近で大渋滞が発生したため、ことしは付近の道路も駐車禁止策を講じるので近くに駐車場もない。
例年、フジの花が咲き始めるころになると、1日に何件も開花状況の問い合わせがあるが、「ことしは1件も問い合わせがきていない」と安了寺の松島孝夫住職。またことしは開花が遅く、まだ花房が伸び始めてわずかに開いた花があるていどで、「今はまだ咲くめどがたってない。フジは咲くけどことしは見学を自粛してもらえれば」と協力を求めている。