新潟県弥彦村で生産される極早生のブランドエダマメ「弥彦むすめ」の出荷が早くも最盛期を迎えている。
弥彦むすめは国の減反政策により稲作以外も手掛ける複合経営を目指すなかで、弥彦村上泉の農家の女性7人でつくるグループ「野菜7人組」が農協の営農指導に相談したのをきっかけに栽培が始まり、2018年で誕生50周年を迎えている。
手作業が多く、生産者が高齢化していることもあって、今はピーク時の半分ていどの約30軒が弥彦むすめを栽培している。弥彦村井田の丸山哲也さん(61)も弥彦むすめの生産者のひとり。27日は文子さん(63)と夫婦2人で調整作業を行った。
収穫した弥彦むすめを500グラムで1把に束ね、さらに5把ずつにまとめた。弥彦むすめは、枝付き、葉付きのまま、根っこから引っこ抜いて収穫する。スーパーでもいだエダマメしか見たことがない若い人もいるだろうが、これは鮮度を保つための工夫だ。
丸山さんによると、ことしの春は平均気温は平年並みだったが日ごとの気温の上下が大きかったせいか、作柄は例年の2、3割減だったと言う。例年より数日早く5月1日に出荷を始めた。例年よりやや安いとはいえ、最盛期の今でもスーパーの特売で500円ていどに踏みとどまっている。
「新型コロナとダブルパンチではしょうがない」と丸山さん。「1カ月以上、店を閉めてる人からみれば、まだよしとしねーと」と逆に飲食店の落ち込みを心配していた。