新型コロナウイルス感染症の終息を願い、中止された花火を惜しむ人たちに元気を届けようと6月1日午後8時、全国163の花火業者がいっせいに花火を打ち上げる「Cheer up! 花火プロジェクト」が行われ、新潟県内でも7業者が参加し、県央地域では加茂市の阿部煙火工業が加茂山で花火を打ち上げた。
人の密集による感染拡大を防ぐため、全国で花火大会が中止になっている。県央地域も例外ではなく、すでにことしの夏まつりの花火大会はすべて中止が決まった。
そのため、1日の全国いっせいの花火プロジェクトがこの夏の県央地域で見られる最初で最後の花火となった。阿部煙火工業は毎年、地元の越後加茂川夏祭りの花火大会の花火を一手に引き受けている。
今回も夏祭りの打ち上げ会場と同じ加茂山を打ち上げ場所に、2号玉から4号玉まで40発の花火を打ち上げた。花火の観覧に人が集まって密集にならないよう、どこで打ち上げられるかは秘密で、それぞれ自分の家などから見物を呼びかけた。
ただ、打ち上げ場所は限定されるので、阿部煙火工業の花火は加茂山が打ち上げ場所と予想して花火がよく見える加茂川周辺に車を止めて打ち上げを待つ人もいたが、ごく少なく、Tシャツで過ごせるような蒸し暑い夜にわずか数分の夏の風物詩を味わっていた。