新潟県県央地域で検討が進められているPCR検査センターで活用してもらおうと、キャンピングカーを製作する有限会社カトーモーター(加藤次巳智社長・燕市小高)が6月1日、車でけん引するキャンピングトレーラー1台を燕市と燕市医師会(甲田豊会長)に無償貸与した。
1日午後2時から市役所で貸与式を行い、無償貸与するキャンピングトレーラーの前でカトーモーターの加藤社長から鈴木力市長と甲田会長に大きなレプリカキーを手渡した。
トレーラーは全長4メートル、幅1.9メートル。PCR検査に従事する医師の着替えや休憩としての利用を想定している。手洗いや簡易クーラー、電子レンジを備えるほか、掃除しやすいように内装はビニールレザーを張り、着替えに使いやすいようにハンガーをかけるハンガーバーを備える。当初はドライブスルーの検体採取で使うときに雨にぬれないようにと、後部をバンのように全面が上に跳ね上がるようにといった工夫を凝らした。
加藤社長は「たまたま作りかけたものがあり、4月ぐらいに医療関係者が大変だということを聞き、少しでも役に立てればと準備していた」と話し、鈴木市長は「それを察知して3医師会が保健所と一緒に取り組む検査センターになんとか活用させてもらえないかと相談したところ快く提供してもらえると返事をいただき、感謝している」と話した。
甲田会長は、新型コロナウイルス感染症の第1波は収まったが、第2波、第3波の到来が予想され、PCR検査による確定診断が十分に行われていないため、県央地域でPCR検査センターの開設を協力して計画してた。「50人近い医師がPCR外来に参加の意思を示し、士気は高いと感じている。市民の役に立つようこの好意を生かせるように頑張りたい」と話し、開設には1カ月ぐらい必要と話していた。