新潟県加茂市は、帰省を自粛する県外の加茂市出身の学生と、県外出身で加茂市に住む学生を応援しようと、加茂市の特産品やマスクを贈る事業に取り組んでいる。6月5日は第1便として申請があった132人のうち69人に発送。残りの63人は第2便として10日に発送するとともに、7月15日まで引き続き学生の申請を受け付けている。
燕市で大型連休前から県外に住む燕市出身学生に特産品など届ける取り組みが行われ、すでに第3弾の発送が行われている。その加茂市版といえる取り組み。ただ、燕市は民間の発案で事業に必要な費用も民間が寄付を募り、それを燕市が支援する形だが、加茂市では市の事業として費用も市が拠出する。
学生に贈る特産品は、七谷産コシヒカリ3kg、板もち700g、たなべのかりん糖1袋、マカロニチップス1袋、立体ニットマスク1枚。板もちが田上町で製造されているほかは、すべて加茂市産。立体ニットマスクだけは企業からの寄付で、それ以外は加茂市が購入する。
1人当たり特産品の購入費用は5,000円、発送費用が2,000円で計7,000円。予算は300人分の210万円を確保したので、余裕はたっぷりある。
藤田明美市長のメッセージも一緒に送る。メッセージには、コロナ禍で「頑張っているみなさんにエールを送りたい」、「この難局を一生に乗り越えていきましょう」と励まし、県外の加茂市出身学生には「少しでも加茂のことを思い出してくれたらうれしい」、市内で学ぶ学生には「加茂の味と技術を知っていただけたらうれしい」と願っている。
申請のあった132人は、北海道から福岡県まで県外に住む大学・大学院・短大・高専・専門学校に通う加茂市出身学生75人、加茂市内の大学・短大に通う学生32人、さらに対象に追加した加茂市・新潟経営大学の留学生、ベトナム、ロシア、中国、ブラジルからの25人の内訳だ。
これ以前にも加茂市は、学生を支援する事業として加茂市奨学生給付金を行っている。加茂市奨学資金貸付金を利用している高校生以上の学生を対象に、加茂市奨学生給付金として自宅から通う学生に1万円、自宅以外から通う学生に3万円を給付する。締め切りの5月29日までに134件の申請があった。