漫画家・羽海野(うみの)チカさんの作品『3月のライオン』に登場する川本家の3姉妹の手洗いする場面が描かれたイラストと新潟県三条市の3人制プロバスケットボールチーム「SANJO BEATERS. EXE(三条ビーターズ ドット エグゼ)」がコラボレーションしたステッカーが完成し、市内の小学生に配布される。
コラボステッカーを製作したのは、三条市下田地区を拠点に活動する「NPO法人ソーシャルファームさんじょう」(柴山昌彦理事長)。新型コロナウイルス感染症拡大のなか、地域の子どもたちを守るために「何ができるか」ではなく、「何をすべきか」を考え、手洗いの大切さとソーシャルディスタンシングを実践してもらおうと発案した。
新型コロナウイルスの感染症対策で前線に立つ感染症医のブログを20年ほど前に愛読していた羽海野さんが今になってツイッターでつながり、羽海野さんは手指衛生の大切さを訴えるイラストを描き下ろした。羽海野さんはこのイラストを自由に使ってるもらえるようにすと、イラストをデザインした手洗い啓発ポスターが世界へも広がり、各国語バージョンも製作されている。
三条ビーターズのメンバーの一部は、地域おこし協力隊としてソーシャルファームさんじょうで活動している。ステッカーは右に羽海野さんのイラスト、左に三条ビーターズをそれぞれデザインした2枚がセットになったA5判サイズ。
羽海野さんのイラストには「せっけんでよ〜くてをあらおう!!」と手洗いを呼びかける。三条ビーターズはチームのトレードマークと3人制バスケのボール9個分を一列に並べるとソーシャルディスタンスの約2メートルになることをデザインで表現し、下に協賛企業名がある。
ステッカーの製作費は1口1万円で寄付を募り、22社から33万円が寄せられ、市内小学生に1人1枚ずつ配布してもらおうと4,810枚を三条市に寄付した。
6月9日、三条市役所で贈呈式を行い、三条ビーターズの松岡一成キャプテンや柴山理事長、協賛した株式会社アーネストの鈴木邦夫社長、パール金属株式会社の高波久義副社長らが出席し、鈴木社長から国定勇人市長にステッカーを手渡した。事前にコラボステッカーの取り組みを聞いていた国定市長は「思った以上におしゃれになりましたね」と感謝していた。