極早生ブランドエダマメ「弥彦むすめ」を特産品とする新潟県弥彦村の小学校で初めてのエダマメもぎ体験が行われた。
JA越後中央弥彦支店の持ち込み企画。ことしの弥彦むすめは5月1日に出荷が始まったが、新型コロナウイルス感染症で緊急事態宣言のまっただ中だった。エダマメのはしりとあって価格はエダマメが広く市場に出回る時期より高い。
今は店頭で1把500gで特売なら500円前後。枝付きで販売しているので、枝からもぐと120さや、300gていどになる。一般のエダマメの出荷最盛期と比べると値段が高いので家庭向けよりも高級な料理店などが主なマーケットになっている。
ところが、ことしは新型コロナウイルス感染症の影響で料理店の売り上げが激減。それに伴って弥彦むすめに対する需要が低下し、値段も下がるのが早かった。そこで弥彦むすめの生産農家を何とかしたい、加えて子どもたちの食育にもつながればと、村内唯一の小学校、弥彦小学校(石黒和仁校長・児童414人)でエダマメもぎ体験を行った。
3年生以上の289人を対象に6月11日に3、4年生、12日に5、6年生が学年別に総合的な学習の時間を活用。JA共済の地域貢献活動として20万円を受けて児童1人1把の弥彦むすめを購入した。
エダマメといえば夏の味覚だが、弥彦村で栽培される極早生のブランドエダマメ「弥彦むすめ」の出荷が早くも本格化しつつある。その弥彦むすめが誕生してことしで50周年になるのを記念してJA越後中央弥彦支店では、やひこ娘の種まきから収穫まで栽培の一部始終を記録したPR動画を制作している。
2018年に制作した弥彦むすめ誕生50周年の動画を上映、見学したあと児童は1人1把ずつ弥彦むすめを受け取り、自分の手でもいだエダマメを袋に詰めて持ち帰った。
エダマメもぎは、片手で束を持ち、片手でエダマメを引っ張って枝からはずすだけなので、難しくない。エダマメ王国と言われるけど新潟はエダマメの消費量が多く、かつては毎日のようにエダマメもぎをするのが、ふつうに子どもの仕事だった。
というのも、以前はエダマメは枝付きで売られていた。しかし、エダマメもぎが面倒で、もいだあとの枝の処分にも困ることから、小売店で目にするのは、もがれたエダマメだけになっている。
6年生でも、ほとんどがエダマメもぎを初体験。畑仕事も手伝わせなくなっているのが、エダマメが枝に付いている状態を見るのも初めてな6年生もいたが、初体験するエダマメもぎに「結構、気持ちいい」、「おもしろい」と楽しんでいた。