新型コロナウイルス感染症対策で法事も遠方にいながらオンラインで出席する「リモート法事」が広がっているが、新潟県三条市横町2、「ザ・ガーデンテラス おゝ乃」でも、先にサービス開始したリモート結婚式に続いてリモート法事の販売を6月13日、開始した。
ウェブ会議システム「Zoom」などを使い、法要、墓参り、おときと法事の一連の流れにそってオンラインで会場と遠く離れた参加者をつないで進行する。リモート結婚式と同様に、全国の家庭へおせち料理を宅配してきたノウハウを生かしてリモート出席者にお重料理を宅配し、おときについて同じ料理を味わえる。
リモート法事の施行は7月からを予定。リモート参加者の料金は1人税別13,300円で、お重料理のほか、志、送料を含む。仏菓子は別。6月12日、三条市の真宗大谷派「善性寺」(福田学住職)でデモンストレーションを行い、会場の4人とリモート出席の4人をつなぎ、パソコンで会場のようすをリアルタイムで配信した。
福田住職は「ことしの寺の行事は密になるのでほとんど休止、あるいは縮小している。どうやって門徒とのかかわりを継続、発信していくか。法事や法話も視野に入れて新しい形を模索していかなければならない」と前向きだった。
「ザ・ガーデンテラス おゝ乃」を運営する有限会社角屋の大野信一社長は、「この時期になかなか法事をする気になれないのでしょう。しかしこうこう法事でもいいのでは、活路になるのではとリモート法事を企画した。法事は人がつながることに意味がある」。
大野社長の父、新吉さん(78)は同社の4代目。善性寺には大野家の墓があり、新吉さんの妻、勝子さんは2カ月前の4月12日に70歳で亡くなったばかり。デモンストレーションの日はたまたま月命日に当たった。墓前に立つと大きなクマバチが飛んできた。「ハチになって来たな」と新吉さんは笑った。リモート法事に関する問い合わせは「ザ・ガーデンテラス おゝ乃」(電話:0256-32-4649)へ。