ふるさと納税支援サイト「ふるなび」を運営する株式会社アイモバイル(野口哲也社長・東京都渋谷区)は6月12日、同社として初めての企業版ふるさと納税として新潟県燕市に100万円を寄付した。
企業版ふるさと納税は一般のふるさと納税のような返礼品はなく、自治体が行う地方創生プロジェクトに企業が寄付すると、寄付分を法人関係税から税額控除する仕組み。寄付額の3割を損金算入できる軽減効果を合わせ、最大で寄付額の約9割が軽減される。
アイモバイルが企業版ふるさと納税を行うのは燕市が初めて。燕市が新型コロナウイルスの感染防止に対応した避難所運営に必要なパーティションなどを設置する事業に寄付した。事業は段ボールパーティション300セット、テント式パーティション、非接触型体温計100個を購入するもので、315万8千円の事業費に充当する。
感染防止のため6月12日、寄付の授与式を行った。感染防止のため会わずにリモートで行い、アイモバイル事業企画本部の加藤秀樹本部長と鈴木力市長を映像で結び、実際に手渡したような体で加藤本部長から鈴木市長にのし袋、鈴木市長から加藤本部長に感謝状を贈った。
「ふるなび」は、新型コロナウイルス被害対策支援ページを立ち上げて被害対策支援に関するクラウドファンディングの実施を呼びかけた。その企画にいちばん最初に手を上げたのが燕市。燕市は独自の新型コロナウイルス感染症緊急対策「燕フェニックス11(イレブン)+」に取り組んでおり、対策に必要な資金を調達しようと10億円を目標に支援を募っている。燕市は
加藤本部長は、アイモバイルの企業版ふるさと納税第1号に燕市を選んだことについて「(被害対策支援のクラウドファンディング)にほかにも手をあげたところがあるが、燕市にいちばん初めに手を上げていただいた。われわれも事業視察をした経緯があり、つながりがより深かった」と話した。この時点では50自治体が被害対策支援のクラウドファンディングに参画した。
鈴木市長は「第1号に燕市を選んでもらったのは光栄」で、感染症対策を講じる必要になった避難所運営に悩んでいたなかで「寄付をいただいたことにより対策をいち早く講じることができた」と感謝した。