亡くなった父の遺志をかなえようと新潟県燕市次新、会社社長桜井正志さん(68)は6月22日、社会福祉に役立ててほしいと燕市に100万円を寄付した。
桜井さんの父、一也さんは5月4日に94歳で亡くなり、寄付前日の21日が四十九日だった。33年10カ月にわたり保護司を務めたほか、次新の自治会長も19年。川前公民館の初代館長にも就き、町内を束ねる要だった。
人におごるのが好きで「気前のいい人だった」(桜井さん)。その遺志をかなえることにつながるだろうと、香典返しの意味も込め、亡くなってから給付を受けた一也さんの特別定額給付金10万円も含め100万円を寄付した。
22日、桜井さんは市役所を訪れて鈴木力市長にのし袋に包んだ寄付を手渡した。桜井さんは、身内の2人の大学生が県外にいて、帰省を自粛する学生に燕市がコメや背脂ラーメンを贈った事業に「燕市、すごいな、すごいなと言って、よその県の人がうらやましがっている」と感謝。父が地元の「花園町」の名付け親だったことを自慢にしていたことなどを話していた。