新潟県燕市宮町の戸隠神社(星野和彦宮司)は、29、30日の2日間、新型コロナウイルスの感染防止にも対応した形で、1年の最初の半年分の罪やけがれをはらう「夏越(なごし)の大はらえ」を行っている。
ことしも早くから参道の鳥居に無病息災や厄除けになるとされる茅萱(チガヤ)で作る「茅の輪(ちのわ)」を設置し、「∞」を描くように左回り、右回り、左回りとくぐって参拝してもらっている。
29、30日はいずれも午後8時から神官のあとに参拝者が続いて行列をつくって茅の輪をくぐってから、大はらえ式を行っている。ことしは感染防止で密集、密接を防ぐため、行列を中止して大はらえ式だけ行った。
昨年の29日は雨だったこともあって約30人の参拝だったが、ことしは雨が降らず、昨年並みの30人近くが参拝した。拝殿前で渡辺大蔵禰宜と星野宮司が神事を行い、感染防止のため行列をくんでの茅の輪をくぐりのを見合わせたことや、疫病退散のまつわる「蘇民将来(そみんしょうらい)」の言い伝えについても話した。
星野宮司は、「おはらいを受けてもウイルスに感染しないということはないと思うが、心の免疫力をアップするように」、「よりいっそう気をつけようという心でまたきょう、あすからスタートを切っていただきたい」と話した。参拝者にはお下がりのチガヤと菓子を授与した。