小池百合子都知事が都民に対し不要不急の他県への移動を控えるよう求めたことなどを受けて新潟県三条市は7日、東京都への職員の往来の禁止、JR燕三条駅の新幹線乗降者数の調査、都民によろ市内公共施設の利用や市主催のイベントに参加する場合に住所と名前を申し出てもらう、市内企業の景況感の実施などの措置を行うと発表した。
7日行われた国定勇人市長の定例記者会見で発表した。往来禁止は市職員の職務上の東京都への往来を原則禁止し、市の事務事業の実施に伴う東京都からの来訪を禁止する。加えて職員とその家族や知人によるプライベートでの東京都との往来の自粛も要請する。どうしても上京しなければならない場合は、行動履歴の記録や新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA(ココア)」の利用を呼びかける。
都民が市内の施設利用や市主催イベントに参加する場合は、住所と名前を申し出るとともに、行動履歴の記録などを求める。県内の市町村では、感染者が発生した場合にそのことを利用者に知らせることを主たる目的に、利用者の連絡先の記入を求めている公共施設が多いが、三条市では権限がないといった理由でこれまで記入を求めてこなかった。
市内企業の景況感の定点観測は、必要な支援を適切に講じていくため飲食業、卸売業、自動車関係の製造業、金物卸業など、50社ていどの企業について週1回ていど景況感を調査する。あわせて発表した市民へのメッセージは次の通り。
市民の皆様等へのお願い
5月25日に新型コロナウイルス感染症に係る緊急事態の解除が宣言されましたが、ここ数日東京都においては、1日当たり100人を超える感染の確認が続いています。これを受け、小池東京都知事は、不要不急の他県への移動を控えるよう都民に協力を求めており、花角新潟県知事も東京都を行き来する場合には、慎重に行動するよう県民に注意を促しています。
さらに、こうした東京都の状況は、厚生労働省が示している、感染拡大防止のための外出の自粛要請などといった「社会への協力要請を行うタイミング」※を既に過ぎているとも考えられます。
これらの状況を踏まえ、当市での感染拡大を防止し、市民生活、市内における社会活動及び経済活動を守ることを目的に、三条市職員の職務上の東京都への往来等について当分の間、次のとおり対応することとしました。
市民の皆様におかれましては、こうした三条市の対応も参考に、東京都との往来について慎重に御判断くださるようお願いいたします。
やむを得ず東京都へ行かざるを得ない場合には、マスクの着用や三密の回避などの感染予防策、その後の健康観察を徹底するとともに、万が一の際に感染経路の追跡を行えるよう、行動履歴(どこで、誰と、どれくらいの時間、どのような形で会った、どの飲食店を利用したなど)の記録、COCOA(接触確認アプリ)の利用について御検討くださるようお願いいたします。
また、東京都からの来訪者と会う場合にも同様に行動履歴の記録等をお願いいたします。(健康観察や行動履歴の記録の保存は、東京都への往来等の後、2週間は実施されるようお願いいたします。)
今後の感染の拡大状況などに応じて、改めて県外との往来の自粛要請など、更に強いメッセージを発出することもあり得ますので、その際には三条市での感染拡大を防ぐため、特段の御協力を賜りますようお願い申し上げます。
令和2年7月7日
三条市長國定勇人