修学旅行先として新型コロナウイルスの感染リスクが高い首都圏が敬遠されるなか、7月7日までに小中学校3校が新潟県燕市を修学旅行の見学先に選定。修学旅行の小中学生が燕市を訪れるのは合併前を含めて燕市始まって以来、初めてと思われるほど歴史的なできごとだ。
一般社団法人燕市観光協会に小中学校から燕市見学の問い合わせがあった。9月に長野県の小学校が燕市内の2つの金属加工業者の製造工場を見学。10月に県内の中学校が燕市産業史料館を見学し、11月に県内の小学校が燕市産業史料館と製造工場を見学する。宿泊は近隣の温泉地やホテルを利用するようだ。
ほかにも9月に県内の小学校4年生が校外学習なのか燕市産業史料館と工場見学に訪れる。いずれも燕市産業史料館の見学は、燕市の金属製品を作る体験プログラムの参加が目玉になっているようだ。
燕市観光協会でも、燕市に修学旅行がやって来るという話は聞いたことがない。感染リスクを避けるためとはいえ、首都圏や有名観光地の代わりに燕市が選ばれたことを喜ぶ。
ものづくりのまちとして、燕三条地域のブランドは全国に周知されてきた。近年はドラマ「下町ロケット」のロケ地に選ばれ、ふるさと納税で毎年のように県内一の寄付を集め、つい最近も帰省を自粛して県外にとどまる大学生に地元の米や背脂ラーメンを贈る取り組みが全国ニュースになるなど、燕市は話題に事欠かない。
燕市産業史料館も昨年のリニューアルで体験プログラムが大幅に充実。新型コロナウイルスの影響とはいえ、修学旅行の見学先に選ばれるとは燕市観光協会でも「想像もしなかった」。「新型コロナウイルスが終息すればまた元に戻ると思う」とはいえ、「できることならリピーターになってもらいたい」と期待し、「ぜひ燕市を修学旅行先に選んでほしい」と問い合わせを待っている。問い合わせは燕市観光協会(電話:0256-64-7630)へ。