東京都で新型コロナウイルス感染症のクラスターの発生状況や、これから東京都からの帰省などの増加が予想されることから新潟県三条市は7月14日、東京都からの来訪者との会食はとくに慎重に判断するよう市民に求めるメッセージを出した。
ほかにも東京都への往来状況の目安とするため、JR燕三条駅の新幹線乗降者数を独自に調査して市のホームページで公表しているが、さらなる注意喚起のため、往来にあたっての注意事項を記載した看板を燕三条駅に設置する。
三条市は1週間前の7日にも職員の職務上の東京都への往来の原則禁止し、職員とその家族や知人のプライベートでの東京都との往来の自粛を要請するメッセージを出したばかり。東京都の新規感染者が増加していることから水際対策のレベルを引き上げることにし、新たにメッセージを発信した。
また、「これ以上のレベル強化については、感染症対策の法的権限を有する新潟県の動向を待ちたい」と県の判断を仰いでいる。
国定勇人市長は14日に投稿したブログで「私たち市民の日常生活、社会経済活動を維持していくためには、今こそ、東京都からの感染流入を未然に防ぐことを目的とする水際対策が不可欠であります」と書いた。メッセージの全文は次の通り。
市民の皆様等へのお願い
新型コロナウイルスの感染が極めて限定的である新潟県では、意識的に日々の生活や社会経済活動を以前の状態に戻していくべき局面にありますが、その一方で、東京都では、新規の感染者数が高い水準で推移し続けており、小池東京都知事は、感染の拡大を警戒しなければならない段階にあるとの認識の下、都民に対して不要不急の他県への移動について注意を呼びかけています。
こうしたことを受け、7月7日に私から、市民の皆様に東京都との往来等について慎重に御判断くださるようお願いしたところですが、現在の東京都でのクラスターの発生状況や今後東京都からの帰省等の増加が予想されることに鑑み、改めて次のことをお願いいたします。
会食によってクラスター(感染集団)が発生していることを踏まえ、東京都からの来訪者との会食については、特に慎重に御判断ください。
なお、東京都などとの往来状況について、その傾向を把握するため、現在、JR燕三条駅の新幹線乗降者数を毎週水曜日と土曜日に独自に調査し、市のホームページで公表しています。
繰り返しになりますが、感染が極めて限定的で感染経路も把握できている新潟県においては、三密の回避などの感染予防策を適切に講じながら、様々な活動を意識的に以前と同様の形で送っていただくことが重要であると考えておりますが、今後感染経路がわからない感染者が急増するような事態を招かないためにも、感染の拡大を警戒しなければならない状況にある東京都との往来については、慎重に判断されるよう重ねてお願い申し上げます。
三条市長 国定勇人