新潟県三条市で7月26日、初めて新型コロナウイルスの感染者が確認された。第二波とも言われる感染の拡大に伴って三条市は水際対策を進めてきたが、心配していたことが現実になった。
三条市は7月7日、東京都の小池百合子知事が都民に対して不要不急の他県への移動を控えるよう求めたことなどを受け、東京都への職員の往来の禁止などの対策を行い、14日には東京都からの来訪者との会食はとくに慎重に判断するよう市民に求めるメッセージを出した。
さらに17日には都道府県知事が他県などへの移動の自粛要請をした都道府県に住む人の公共施設を利用を禁止することにし、東京都からの利用を禁止。20日からは感染が拡大している埼玉、千葉、神奈川、京都、大阪、奈良の6府県に住む人の公共施設利用には、施設利用者カードへの住所や名前の記入、行動履歴の記録などの協力を求めている。
いずれも水際対策を合理的に判断しての取り組み。しかし一方で東京都からの公共施設利用を禁止したことに対して批判が噴出、炎上していた。東京都民に対する差別だといった内容だ。
と、ここまでは午後3時の市長記者会見前に書いたが、記者会見でもSNSでの反響について質問があった。感染した三条市の男性は東京に勤務し、週末は三条市へ戻っているとのことで、東京で感染した可能性がある。同じ日、感染がわかった新潟市西区の50代女性も東京由来の可能性が高い。
今回の感染状況からしても、東京都からの公共施設の利用中止は一定の合理性がある。三条市の対応を批判している人たちは、海外からの渡航客の受け入れも歓迎しているのだろうか。やはりどこかで線引きするのは仕方ないことだろう。