新潟県加茂市の市立図書館(細貝秀樹館長)は、13日から体毛が白いツキノワグマのはく製を展示。夏休みの子どもたちへのちょっとしたサプライズだ。
さまざまな動物に見られるメラニン色素が欠乏した「アルビノ」と呼ばれる疾患で体毛が白くなったと思われる。体長115cm、体重約40kgのメスで、推定年齢は5歳くらい。前足の先だけ茶色の体毛がある。目も真っ赤だったが、はく製のときに黒い目を入れた。
このツキノワグマは、地元加茂の猟友会が2002年4月14日、粟ヶ岳(1,293m)の山頂まで直線で約2.3km、三十三丈滝のある加茂市宮寄上字小俣地内で捕獲した。会員がはく製にし、展示用ケースも製作して保管していたが、先に加茂市に寄付した。
加茂市では市の施設で子どもたちにも広く見てもらえる場所をと図書館に展示したもので、当面はこのまま展示しておく。県内で白いクマを常設展示しているのは、ほかに長岡市立科学博物館だけらしい。
展示ケースのとなりにクマに関連した絵本など約20冊の図書を並べたコーナーも設けており、細貝館長は「ぜひ夏休みに珍しい白いクマを見に来てほしい」と話し、「客寄せパンダ」ではないが、シロクマ効果による来館者増にも期待している。