卒業制作展が中止になった専門学校卒業生に発表の場をと株式会社マグネット(新潟県燕市東太田)は、同社が運営するFACTORY FRONTで加茂市の写真家も学んだ東京の専門学校、桑沢デザイン研究所に学んだ3人の卒業生の作品を展示している。
新型コロナウイルスの影響で桑沢デザイン研究所の卒業制作展が中止になった。卒業制作を展示できなかったが卒業生のひとり、水野そよかさんがSNSに作品を投稿し、注目を集めたことから、マグネットが水野さんに声をかけた。水野さんは母の自宅が新潟県十日町市という縁もあり、今回の作品展が実現した。
出展者は、その水野さんと網倉沙紀さん、山田陽奈さん。水野さんの作品は「ゆきひえ」。十日町市の米と雪解け水で醸造された架空の純米酒「ゆきひえ」のパッケージをデザインした。
網倉さんは「Béton」。Bétonとはフランス語でコンクリートのことで、自然の中にある木や土の色を濃くリートと組み合わせ、ルームフレグランスをデザインした。山田さんは「EDOMON」。日本の伝統的な文様をモチーフにコスメをデザイン。シンプルなコスメが連続してひとつひとつ重なり、日本の伝統の奥ゆかしさを表現した。
作品の見学に訪れる人のなかには、加茂市出身の写真家、牛腸茂雄さん(1946-83)が写真を学んだのが桑沢デザイン研究所だったことから、新潟市秋葉区から作品鑑賞に訪れる人もいた。