新潟県三条市の富永草野病院が20日、職員2人の新型コロナウイルス感染を公表したことについて、国定勇人三条市長は同日、「三条市内の医療機関における新型コロナウイルスの感染者の発生事案について」と題した市民への市長メッセージを出した。メッセージの全文は次の通り。
三条市内の医療機関における新型コロナウイルスの感染者の発生事案について
昨日、三条市内において新型コロナウイルスに感染された方が確認されました。
このたび感染が確認された方は、一昨日感染が確認された燕市在住の方と同じ三条市内の医療機関に勤務される方です。
感染リスクの高い高齢者等が多く利用する医療機関で立て続けに感染が発生したことに、更なる感染拡大を心配されるお気持ちは十分に理解できますが、現在新潟県において万全の対策が講じられていることから、市民の皆様におかれましては、過度な反応等は控えてくださいますようお願いいたします。
具体的には、上記のような医療機関の特性に鑑み、通常の濃厚接触者には該当しない程度の接触があった同僚、患者にまで濃厚接触者の範囲を拡大し、その全ての方(108人)(以下「接触者」という。)を特定した上で症状の有無に関わらずPCR検査を実施しております。
その結果、このたび感染が確認されたお二人それぞれの接触者のうち、当該医療機関に関係する方につきましては、現在検査中の1名を除き、全員の陰性が確認されております。(この1名については検査の結果が判明するまで自宅待機とされています。)
なお、このお二人の勤務場所は、外来患者を診察する施設とは別の施設であり、施設間の行き来もしていないなど、これまでに特定された接触者以外の方との接触がないことも確認されております。加えて、当該医療機関は、通常の消毒に加え、更に徹底した院内の消毒措置を既に終えております。
こうしたことから、今回感染されたお二人を直接の原因とする更なる感染拡大の封じ込めに成功したものと判断しておりますので、当該医療機関を安心して受診されるようお願いいたします。
繰り返しになりますが、このように新潟県による万全の対策の下、現時点で三条市内の感染経路は、完全に特定されており、PCR検査等の結果、このたび感染されたお二人を原因とする市内での感染拡大の可能性はほぼなくなったことから、市民の皆様におかれましては過度な反応等は控えてくださいますようお願いいたします。
また、これまでも申し上げてまいりましたが、全国では、感染が確認された方に対する詮索や誹謗、中傷、いじめといった卑劣な行為がしばしば行われております。
万が一にも今回感染が確認された方が誹謗、中傷などを受ける事態に陥らないよう、市民の皆様に御理解と御協力をお願い申し上げます。
予防策を万全に講じていたとしても罹患してしまう可能性はあります。仮にいつもと違う症状が現れた場合には、周囲の目が気になるかもしれませんが、隠すことなく勇気を持って検査を受けてください。それが結果的に感染拡大の防止にもつながります。
私どもといたしましては、引き続き、新潟県と密接に連携しながら、これまで実施してまいりました感染が拡大している地域への往来等の自粛要請などといった水際対策を適宜適切に講じてまいりますので、皆様におかれましても次のことなどについて、改めて御協力をお願いいたします。
現在は、市中での感染が広がっているという状況にはありません。くれぐれも過度な反応等は控えてくださいますよう重ねてお願いいたします。
令和2年8月20日
三条市長 國定勇人