県境を越えて新潟県三条市と福島県只見町を結ぶ八十里越(はちじゅうりごえ)道路の2023年の全線開通に向け、三条市側の玄関口となる下田地区の下田商工会(渡辺定一会長)は、9月に下田地区の約10店舗で販売する料理「八十里御膳」の開発に取り組んでおり、8月24日、試食会を開いた。
下田が地域として自立していくために、地域の自然、農産物、歴史、文化などを活用した新たな特産品や着地体験、滞在型プロブラムの開発に着手している。
八十里御膳はその取り組みのひとつ。下田地域の料理店や宿泊施設などが下田特産のポークやサツマイモを使った工夫を凝らした料理を作り、「八十里御膳」として一律1,500円で販売する。
24日は「半六」、「魚港」、「丸七」の3店が試作した八十里御膳を委員会のメンバーら十数人で試食した。「半六」はホタテのグラタンに下田産ポークの生姜焼きにサツマイモ、「魚港」はサツマイモのきんぴら、サーモンの味噌漬け、タマゴ焼き、エビ天、「丸七」はアユの塩焼きに下田産ポークはゴボウ巻き、タレカツなどを組み合わせた。
各店とも張り切って試作したせいか、試食した委員からは「ボリュームが多い」という声が多く、「もう少し採算を考えた内容でもいい」と品数を減らすよう勧める意見が出るほど3店とも豪華な料理だった。
一方で「どれだけ店の個性を出せるか」、「下田産の目玉がほしい」という要望もあった。また、地元の八木神社の石沢功宮司による「八十里御膳」の題字と絵を使った掛け紙のデザイン案も示し、検討していくことにした。
あわせて下田産のポークを使ったソーセージとサツマイモのグラッセの開発にも取り組んでいる。