越後一宮の弥彦神社(渡部吉信宮司・新潟県弥彦村弥彦)で8月27日、伊夜日子大神が武勇に優れた神であることにちなむ祭典「相撲節会(すもうせちえ)」が行われた。
毎年恒例で境内の相撲場と1年ごとに交互に末社の上諏訪神社と下諏訪神社で、力士の手数入り(でずいり)と呼ぶ祈願宣誓と相撲の立ち会いの基本である横綱の土俵入りを行うもの。ことしは末社は下諏訪神社で行った。
弥彦村では2016年から毎年、大相撲「伊勢ヶ浜部屋」の夏合宿が行われてきたが、ことしは新型コロナウイルスの影響もあって中止になり、地元の相撲ファンをがっかりさせたが、相撲節会は例年通りの開催となった。
力士を担当するのは弥彦神社氏子青年会で、三役の力士3人と行司1人を務めた。初めに拝殿で神事を行って土俵入りを行ったあと、ほら貝を吹きながら下諏訪神社、相撲場へ行列で移動して神事を行い、土俵入りを行った。
横綱は氏子青年会役員で、畳店を営むかっぷくのいい徳永竹紀さん。YouTubeでも研究して練習した見事な土俵入りを披露した。下諏訪神社では祝詞の声をかき消すほどツクツクボウシなどのセミしぐれ。フェーン現象によるこの夏いちばんと言える猛暑のなか、汗を流しての相撲節会だった。相撲場では、このあと県内高校生の相撲大会が開かれた。