「防災の日」の9月1日、新潟県の弥彦村と新潟綜合警備保障株式会社(廣田幹人代表取締役・ 新潟市東区小金町1)は、弥彦村の災害と定期避難訓練で新潟綜合警備保障が弥彦村に保有する福利厚生施設「綜栄館(そうえいかん)」(弥彦村弥彦)を利用できるようにする協定を締結した。
午前10時から村役場で協定締結式を行い、弥彦村の小林豊彦村長と新潟綜合警備保障の矢澤一浩執行役員が「災害時における宿泊施設等の提供に関する協定」と「定期避難訓練における施設利用に関する協定」に調印した。
今回の協定により、弥彦村は災害時に「綜栄館」を避難所に利用でき、地震、洪水、土砂崩れなどの各種災害の発生を想定して職員の災害対応能力と村民の避難能力を高める定期避難訓練にも利用できる。
弥彦村は旅館などを含め13の指定避難所があり、合わせて約1,500人を収容できる。しかし人口約8,000人に対してまったく足りていない。とくに妊産婦をはじめ乳幼児など配慮が必要な「要配慮者」への対応が不十分だった。
そうした状況を改善しようと小林村長が新潟綜合警備保障に直談判して二つ返事で了承を取り付け、協定締結の準備を進めてきた。昨年10月13日、台風19号の影響で大河津分水路が増水して危機的状況になり、弥彦村は初めての避難所を開設したが、今回の協定締結はそれ以前から作業が進んでいた。
災害時に「綜栄館」で妊婦や乳幼児のある家族を対象に最大約53人の収容を予定。個室で安心して避難生活を送ることができる。