「秋分の日」の9月22日夜、新潟県燕市吉田地区で「悪疫退散・花火で笑顔プロジェクト」とうたう100発の花火とスターマイン3が秋の夜空をまばゆい光で染め、夏の花火をあきらめた地元の人たちを喜ばせた。
吉田地区の吉田ふれあい広場を打ちあげ場所に、4号玉と5号玉が50発ずつ、さらにスターマイン3基が打ち上がった。感染防止のためにあえて周知せず、地元でも打ちあげ場所は非公開にして観覧場所を設けず、打ち上げ時刻だけ公開したが、近くに車をとめて見物する人や、チェアまで出して見物する人もいた。
午後8時半からわずか15分間の花火大会だったが、SNSでは「吉田の皆さんに感謝」、「花火が好きで夏に見れなくて悲しかったのですが、今日見る事が出来てとても嬉しくて涙が出ました」、「ありがとうございます!夏来ましたよね!」、「諦めてた花火が見れて本当よかったです」と感謝と喜びの声が投稿された。
プロジェクトに取り組んだのは、地元吉田商工会(星野光治会長)の青年部を主体に花火実行委員会(前山渉委員長)。新型コロナウイルス感染拡大で、全国各地で各種イベントが中止になっていたが、緊急事態宣言が解除されてから社会活動が再開されつつある。
こうした状況で頑張っている人たちへの感謝の気持ちと、 吉田地区の人たちの心を少しでも元気づけたいと花火実行委員会を立ち上げた。吉田商工会の会員事業所に1口1万円の協賛を募ったところ、快く応じてくれ、ちょうど200万円が寄せられた。
燕市として合併する前の旧吉田町の夏の花火大会は、スケールの大きさが評判だった。2012年の吉田駅開業百周年記念事業でも吉田ふれあい広場を会場に花火の打ち上げが行われている。