新潟県三条市の市議補選(11月1日告示、8日投開票)を前に、三条政経塾の塾頭で農業や教育行政に明るい会社役員白鳥賢氏(49)が10月3日、河原井拓也県議の事務所で記者会見して無所属での立候補を表明。注力分野として「稼ぐ農業」、「先を行く教育」、「対話するまちづくり」を掲げる。
白鳥氏は三条市大島の出身で三条東高、秀明大を卒業して東京本社の商社に勤務し、2001年に30歳で帰郷。燕三条青年会議所副理事長、三条市PTA連合会会長、三条中央商店街振興組合理事や青年局長を務めた。
新潟季節の特産品や特産品を使った加工食品を産地直送する「有限会社四季の定期便」の代表取締役、11年から地元食材を使った飲食店「ベジテーブル」を経営。三条商工会議所議員で、有志でつくる勉強会「三条政経塾」の塾頭を務め、自民党員でもある。
三条青年会議所での7年間が「わたしの人生を方向づける期間となった。入会がなければここには立っていなかった」と白鳥氏。自身の不明に気付かされた。「人は人でしか磨かれない」の言葉に出会い、06年には県内で初めての公開討論会を実現し、政治を身近に感じた。
ことしの感染拡大で飲食店は、「初めてこれはやっていけないと思ったほどの衝撃だった」。途方に暮れたが、三条市は市内飲食店に代わって各店の弁当をする販売する妙手に打って出た。
「機転の利いた政治行政の緊急対応に救ってもらった経験をした。現場では職員がトップの発する無理難題を必死でこなしている姿に感動したし、職員が市民のために頑張っていることに感謝する日々だった」。政治に支えられているシステムを感じ、政治、行政、市民の調整役になろうと立候補を決意する引き金になった。
政治と経済が双発飛行機のエンジンのようにバランスを取っている。「家業が安定した今、これからは自分以外のほかの人たちのために、感じてきた問題、課題に取り組むタイミングがきたと思っている」。
青年会議所の世界的なスローガンが「Be Better」(よりよくあれ)。「今まで学んで経験したこと、培ってきたネットワークを今こそ生かすべきと思った」「社会から受けた恩を今度はまわりに送っていくことが今、自分に求められているのではと決心した」。
市議になれたら「三条の皆さんに大丈夫だと。三条は誰も見落とさない。ちゃんと困った人を救えるまちなんだという安心感をもってもらえるようにしたい」。市民が問題や困りごとをもっていたら「一緒に寄り添ってその問題を解決していく準備ができている。「目指す姿は経済界、農業界と密接に連携し、未来ある躍動感、教育、福祉基盤をしっかりと機能、発展させる期待感、まちの人とよく対話し、意思疎通のよどみのない安心感、そう感じることができるまち」の実現を願っている。