県内各地でクマが出没、襲われて被害者も出るなか、新潟県三条市下田地区で10月9日、自転車乗りがクマと遭遇し、クマに追いかけられて危機一髪となる事態が発生した。
午前11時ごろ、荒沢地内のやまなみロードを自転車乗りが八木前方面に走行中、県道長岡栃尾巻線との交差点を通過直後、左後方のやぶからクマが現れた。
何を思ったかクマは自転車を10mほど追いかけきたが、ちょうど後ろから来た軽トラックが機転を利かせてクラクションを鳴らすと、右手の山側へ逃げて行った。
また、この日は午前8時ごろにも下田地区の鹿峠上原地内の畑でクマの足跡が確認されている。
ことしはクマのエサとなるブナが全県で不作となっており、クマがエサを求めて人里近くの里山や住宅地付近に出没しているため、県はクマによる人身被害を防止するため初めてクマ出没警戒警報を発表している。
三条市でもクマの出没情報が例年になく多く、9日までに36件にのぼっている。三条市は3日から下田地区で平日の午後4時と土、日曜と祝日の午前9時に防災無線でクマに対する注意喚起を行っており、最大級の注意を呼びかけている。