真宗大谷派三条別院(海岸秀道輪番・新潟県三条市本町2)で11月5日(木)から8日(日)までの4日間、宗祖親鸞の祥月命日に向けた法要、お取り越し報恩講を執行する。ことしは新型コロナウイルスの感染防止のため音楽法要や団体参拝を中止。参道から続く本寺小路に露店が並ぶ臨時市も中止され、華やかさやにぎわいに欠ける報恩講になるが、一方で最後の締めくくりの法要は初めてライブ配信する新しい試みにも挑戦する。
報恩講は8日午後2時からの初逮夜法要に始まる。6、7日は朝、午前、午後と法要を営み、8日の朝、午前の法要で終わる。7日午後3からの結願逮夜(けちがんたいや)法要と8日午前10時から正午までの結願日中(けちがんにっちゅう)法要は雅楽付きなのに加え、結願日中法要はライブ配信する。
感染防止のため団体参拝を中止した。参拝者は例年、延べ1000人から1200人くらいあるが、ことしは数百人ていどにとどまりそうだ。ここ数年、報恩講は初日5日午前、コーラス隊が仏教讃歌を歌う音楽法要で始まったが、これも中止し、門徒になるための帰敬式も中止。4日間、毎日行ってきた法話もことしは7日午後1時半からの新潟市中央区・超願寺の富沢慶栄住職による法話の1回だけに減らした。
昼をまたいで参拝する人のために用意したお斎も中止し、代わりに「#三条エール飯」として食事ができる三条別院周辺の12店舗の紹介を収録したちらしを作成し、昼食が必要な人はそこへ出向いて各自で食べてもらうことにした。
さらに関連イベントとして恒例になっている演劇「シアターサンジョーゴボー」と落語「ごぼさま寄席」も中止。また、本寺小路で開設されてきた臨時市場も中止になり、大幅な規模縮小となるが、逆にこんな状況だからこそお取り越しを勤めてほしいと、参拝を呼びかけている。