新潟県三条市出身で三条市名誉市民のプロレスラー、ジャイアント馬場(本名:馬場正平)さん(1938-99)がハワイで最後に乗っていた愛車のキャデラックが12月8日、三条市に寄付される。
1976年型の「キャデラック エルドラド コンバーチブル」で、白いボディーカラーの2ドア、幌(ほろ)の屋根が開閉できるコンバーチブルタイプ。全長5800×全幅2030×全高1400mmもあるビッグサイズのアメ車だ。
エルドラドはキャデラックの頂点で、スクエアなヘッドライトとボディー、スペックや装備でも最高級を追求したモデルで、フルサイズのコンバーチブルは76年型が最終で、アメ車マニアにとっても注目の車だ。
ジャイアント馬場さんは、米国で武者修行の時代に「人間発電所」と称されたイタリア出身プロレスラー、ブルーノ・サンマルチノからジャイアント馬場さんの大きな体に合う車をとキャデラックをプレゼントされて以来、同じ色、同じ型のキャデラックを乗り継いでいる。
車を所有するジャイアント馬場さんの肖像権と商標を管理している株式会社H.J.T.Production から寄付を受ける。同社の緒方公俊代表取締役の母は、ジャイアント馬場さんの妻のめいにあたる。
このキャデラックは以前にも東急グループの巡回展で展示されている。昨年12月に三条市で開かれたジャイアント馬場没後20年記念展で、緒方代表取締役から多くの人にジャイアント馬場さんの愛車を見てほしいと寄付の打診があった。
三条市の図書館等複合施設が完成後、現在の図書館を改修して2023年度にオープンするときに名誉市民顕彰コーナーに展示する予定だが、それまでの間は完成まもない株式会社諏訪田製作所(三条市高安寺)の新社屋に展示する。同社は以前からイベントなどで超高級車を展示している。
滝沢亮三条市長は1日行った記者会見で記者からの質問にジャイアント馬場さんをテレビのバラエティー番組で見た記憶を話し、「これを見に来てくださる市内の方のみならず全国のファンの方が三条市に来てくださって、それを機に観光や三条の名所を見ていただき、三条を発信していただけるひとつの契機になれば」と期待した。