新潟市を中心にチンドン活動を展開する集団「華やぎ ちんどん隊」の大感謝祭が12月6日、新潟市・新潟県立生涯学習センターで開かれ、感動さえ呼ぶ笑い満載のステージを来場者はたっぷりと楽しんだ。
ことし1月に新潟市民芸術文化会館「りゅーとぴあ」で行われた60歳以上限定の演劇ワークショップ発表公演『〜歌って踊る〜瞼(まぶた)の母』に登場した「チンドン隊」。メンバーは演劇経験者で、舞台ではストーリーテラーやプロンプターの形を借りて進行した。
公演が終わると同時にいったん解散したが、このまま終わらせるのはもったいないと、「華やぎ ちんどん隊」として生まれ変わり、4月1日にホームページデビューした。とはいえ新型コロナウイルスの感染拡大中でイベントなどがことごとく中止になり、活動の場がなくなった。
ことし9月に燕市の吉田ふれあい広場で開かれた「おにフェス」への出演が初めての初公演に。それ以来の公演が今回の大感謝祭で、デビュー記念お披露目公演という位置付け。入場無料で感染防止のため186席の会場で1公演41人に制限し、3回公演で85人が来場した。
演者は8人の女性で、チンドン屋然とした衣装で太鼓や鍵盤ハーモニカ、サックスなどを演奏しながら登場。燕市の上田佳澄さん演じる元オペラ歌手の設定の「お福」がちんどん一家に加わるというストーリーを演じた。
その後はハンガリー民謡の「蚊のカノン」の輪唱、続いてクリスマスにちなんで「もろびとこぞりて」、「ホワイトクリスマス」、「サンタが街にやってくる」などクリスマスソングの合唱で玄人はだしの美しいハーモニーを聴かせた。
演劇部分はもちろん、合唱にも笑いの要素をちりばめ、来場者は涙が出るほど大笑い。一方で舞台を終わって退場するときに涙を見せる人も演者もいて、それにつられて目をうるませる来場者もあり、笑いと感動にあふれた舞台だった。