本成寺でコロナ禍の1年のすす払い (2020.12.30)

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法華宗総本山「本成寺」(門谷日悠貫主・新潟県三条市西本成寺1)で12月28日朝、年末恒例の大掃除が行われ、1年間にたまったほこりや汚れを掃除して新年を迎える準備を整えた。

須弥壇をふく
須弥壇をふく

毎年、仕事納めでもある28日にすす払いを行っている。ことしも山内住職や門前信徒、本成寺世話人など40人近くが参加し、本堂から客殿、寂光殿、奥書院と掃除を進めた。年末年始は大寒波と大雪が予想されているが、この日の三条市は最高気温8.5度と平年より2度ほど高く、穏やかな陽気だった。

すす払いと言っても照明が電気になった現代はろうそくを使う機会が限られ、すすで汚れることはほとんどない。本堂内陣の金色に輝く須弥壇(しゅみだん)を化学雑巾でふいたり、はたきでほこりを払ったり、書見台をふいたり。畳は一列に並んでタケの棒でたたきながら前へ進んで詰まったほこりをたたき出してから掃除機でほこりを吸い取った。

畳の目に詰まったごみをたたき出す
畳の目に詰まったごみをたたき出す

中腰で畳をたたくのは重労働。腰が痛くなって10mと進まずに数分間の小休止。「よし、いごれ!」を合図に再び畳たたきを繰り返した。畳をたたく音は、耳栓がほしいくらい大きく、建物の外まで響いた。

すす払いのあとは、みんなで昼食にカレーライスを食べるのが恒例だが、ことしは新型コロナウイルス感染防止のため中止した。「大みそか」の31日の除夜の鐘も感染防止のため一般の鐘つきはなく、本成寺役員だけで百八の鐘をつく。庫裏での甘酒のふるまいもない。

高い所のほこりも払う
高い所のほこりも払う

日が変わって経巻頂戴の儀も行わず、祈願者にはお守りを授与し、焼香してもらう。2月2日の「節分」は、除厄開運祈祷法要は行うものの、遠方からも参拝者を集める鬼踊りを中止することはすでに決まっており、年が明けてからも感染防止による行事の規模縮小は続く。


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