官公庁の仕事始めの4日、新潟県燕市の鈴木力市長は市役所で約50人の職員に対し年頭の訓示を行った。前日3日、鈴木市長が管理者を務める燕・弥彦総合事務組合の燕消防署三王渕出張所に勤務する消防職員の新型コロナウイルス感染が公表されたことから、鈴木市長は「今一度、新型コロナウイルスの感染予防対策に対し、それぞれ自分自身が徹底し、家族のなかでもしっかりと話し合って適切な行動をするということに取り組んでほしい」と求めた。
ことしは十干十二支(じっかんじゅうにし)で「辛丑(かのとうし)」。「辛」は草木が枯れ新しい状況になる、「丑」は種から根が出ようとしている状態と紹介。「新型コロナ禍はしばらくは続くと思うが、明けない夜はないと思う。燕市はこれまでも幾多の危機を乗り越えて不死鳥のごとくよみがえってきた」、「ウイズ・コロナ、アフター・コロナ時代にふさわしい革新的な取り組みを進め、力を合わせれば明るい希望のある年の始まりになると思う」と期待を込めた。
そのためにも新年度の予算編成が大切で、「新型コロナの影響で税収はかなり落ち込むことが予想される。事務、事業の見直し、無駄、非効率の排除を徹底するのはもちろん、われわれが今まで直面したことがないような厳しい環境のなかにあっては、あえて積極果敢に取り組むことが必要と思う。燕市政に必要なことなら、ちゅうちょなく事業化を検討していく。それに取り組むかどうかで自治体間の差がついてくると思う。ピンチをチャンスに変えるという姿勢で、皆さんから新年度予算に向けていろいろなアイデアが出ることを期待する」と話した。
このあと燕・弥彦総合事務組合消防本部でも訓示し、約50人の職員を前にあらためて感染拡大に努め、家族とも3密を避けることなどを確認するよう求めた。