新型コロナウイルスの抗体検査を体験してみた。株式会社高橋建設(高橋清代表取締役・新潟県三条市大島)が導入した新型コロナウイルスの抗体検査機器の取材で検査を体験してみないかと勧められ、喜んで体験してみた。
新型コロナウイルスの遺伝子そのものを測定するPCR検査が一般的だが、抗体検査はウイルスに感染したことによって体内にできる抗体を測定する。2種類の抗体を数値化し、現在感染中とわかる「IgM」が1.3以上、過去に感染したとわかる「IgG」が1.2以上でそれぞれ陽性となる。
昨年初めに1カ月ぐらいせきが続いたことがある。知らないうちに感染して抗体ができていたら、ワクチン接種を待たずに最強じゃないかと期待十分で体験した。
160万円という抗体検査機器は小型のレジスターのような大きさで意外にコンパクト。大型のディスプレーがあるが、意外にシンプル。検査キットは3,000円。糖尿病で自分で検査するときに指先から採血するのと同じような安全針を使った採血から始まる。
アルコール消毒をしてから安全針を刺すが、ちくりともしなかった。指先に米粒くらいたまった血液をスポイトで吸い取り、試薬の入った容器に移し、振って混ぜる。それを今度は検査プレートにたらして待つこと8分。正確に8分、待つことが大切らしい。
8分たったら、検査プレートに差し込むと、1秒とたたずに検査プレートを抗体検査機器の側面からぴょんと吐き出す。本当に測定しているのかといぶかしく思うほどあっと言う間だ。
ディスプレーに検査結果を表示し、検査結果をプリントアウトもできる。果たして結果は「IgM」0.80、「IgG」0.70でいずれも陰性。淡い夢は打ち砕かれた。
県内でもトップを切ってPCR検査を始めた民間検査機関、燕市の県央研究所からもだ液を採取するPCR検査のキットが届いたので、こちらも近いうちに採取して検査してもらおうと思う。
代表取締役の高橋さんによると、男性は興味津々で体験するが、女性は体験を遠慮することが多いと言う。家族など身近な人はもちろん社会に感染を広げない公衆衛生の観点からも、自ら検査を受けて少しでも早く感染を確認することが有効な手段のひとつだろう。大切な人にうつさないためにも機会があったらこれからもなるべく検査を受けるようにしたい。