来年度で閉校する新潟県三条市南新保、三条市医師会准看護学院(水野春芳学院長)の第56期生卒業式が1日、燕市・燕三条ワシントンホテルで行われ、2年間の課程を修了した17人が巣立った。
三条市医師会准看護学院は、准看護師に必要な知識、技術、態度を習得し、地域に貢献できる准看護師を育成するのが目的に1964年に開校したが、近年は著しく入学希望者が著しく減少。学生確保の見通しが困難な情勢となり、昨年は三条市内に看護学校が新設されたこともあって来年度で閉校することになった。
1964年の開設から今回の卒業生を含めて1,627人の准看護師を輩出した。17人の卒業生は9人が吉田看護専門学校へ進学、8人が就職する。
卒業式には卒業生と、最後の卒業生となる25人の1年生も出席。水野学院長は卒業生一人ひとりに卒業証書を手渡し、式辞で「今後は学院で学んだ技術をさらに磨き、質の高い医療を提供するとともに、何年先も今と変わらない真っすぐ心で患者さんと向き合っていくことを心より期待する」と述べた。
学院長賞を受けた見附市の吉原恵里佳さんが答辞。吉原さんは見附市の福祉法人で介護職として働いており、准看護師の資格を取得しようと入学した。吉原さんは「本日、学生という立場から医療従事者としてのスタートラインに立ったわたしたちは、これから果たすべき役割と責任の大きさを感じずにはいられない」と述べ、気を引き締めた。