新潟県三条市滝沢亮市長は11日、定例記者会見を行い、全国初のLINEを使った庁内コミュニケーションの導入、エヴァンゲリオンの工具が「ふるさと三条応援寄附金」返礼品になること、三条市看護職員奨学金制度の創設と三条市奨学金制度の拡充など8項目を発表した。
この日でちょうど10年になった東日本大震災についての記者からの質問に滝沢市長は答えた。昨年11月に弁護士から市長に就任した滝沢市長は当時、司法修習で東京地方裁判所の10階か11階で研修していた。
東京でもすごい揺れが長く続き、スマートフォンを持っている人が1、2割しかなく、スマートフォンを持っていた修習生の同期生が、臨時ニュースで大津波警報が10メートル、20メートルと言っているのを聞き、「何を言ってるのわからない。うそであってほしいと思った。そのときのことをよく覚えている」。
東京タワーの先端が曲がっているのが当日、夕方の大ニュースになるくらい東京では現地の状況が把握できなかった。自宅まで2時間くらいかけて歩いて帰った。
年に一度、東日本大震災がメディアで大きく取りあげられることに、三条市は水害が対応に力を入れているが「地震も同時並行で準備していかなければならない」、新型ウイル禍で「何かあった場合の対応も考えていかなければと強く感じた」。今も三条市内で生活する避難者があり、「最後の最後まで三条市としてはこれからも寄り添っていく」と話した。
この日は午後2時45分から三条市総合福祉センターで東日本大震災追悼式典の黙祷と献花が行われる。これまでは東日本大震災直後に主に福島県南相馬市からの避難者を受け入れに取り組んだ国定勇人前市長が出席していたが、滝沢市長となってからの追悼式典は初めてで、その意味でも節目となる。発表項目は次の通り。