10日(土)、11日(日)の2日間、三条ものづり学校(新潟県三条市桜木町)で「越後三条ミニ削ろう会」が開かれている。
会場には大工道具や金物の販売ブースが設置され、大鉋(かんな)、寸八鉋での薄削(うすけず)り、 丸太斫(はつ)りの実演のほか、11日が本番で大鉋、寸八鉋での薄削り競技が行われる。
削ろう会は、かんなの薄削り競技をメーンに大工や鍛冶をはじめ木造建築にかかわる職人、木工好きのアマチュアなどが手道具や伝統技術の可能性を追求、技術交流を行っている。
全国各地を会場に全国大会が開かれ、三条市では2006年に第19回大会が開催され、その後もミニ削ろう会などが開かれている。しかし2012年のミニ削ろう会以降は開催されず毎年、燕三条地場産業振興センターでの実演で腕を披露するにとどまっていたが、2年半前からミニ削ろう会の開催の計画を進めてきた。
昨年3月の開催の計画で準備を進めてきたが、新型コロナウイルスの感染拡大で延期を余儀なくされ、1年以上も遅れて今回、ようやく開催にこぎつけた。ただし三条市が公共施設の利用を中止している感染拡大地域の都道府県からの参加はできないことにし、会場でも感染防止対策を徹底している。
そのため50人余りが参加を取りやめ、競技に出場するのは新潟県内と石川県からの約20人にとどまる。
大会実行委員長は中学校を卒業して大工に弟子入りしてから大工一筋、今も現役の三条市北中、難波洲二さん(77)。三条市での削ろう会には当初から参加し、全国各地で開かれる削ろう会に参加。「三条で開かれるのはうれしいこと。木造建築の基本はかんながけ。若い人にそのおもしろさを知ってほしい」と話し、観覧を呼びかけている。11日は午前8時から午後4時まで。