新潟県燕市は16日、ツインバード工業株式会社(野水重明社長・新潟県燕市吉田西太田)と共同記者会見し、武田/モデルナ社の新型コロナウイルスワクチン用にツインバード工業が開発した「ディープフリーザー」をファイザー社のワクチンを利用した「燕市版コールドチェーン」の構想を明らかにした。
ファイザー社のワクチンは自治体に設置される基本型接種施設に設置されるディープフリーザーに保存後、小分けにして保冷パックで3時間以内に接種施設に移送され、冷蔵庫で保管するが、ディープフリーザーから取り出して5日間以内に使用しなければならない。
しかし接種施設への冷凍移送、さらにそのまま接種施設での保管庫にするとことで、14日間まで保存できる。接種施設での保存期間が5日間から14日間へ大きく延長される。移送時間も原則3時間以内から24時間以内に延びる。
接種期間の弾力的に運用できることがワクチンをむだにしないことにつながり、移送の分散化や移送拠点の一元化が可能になる。
鈴木力燕市長は、練馬区方式のように多くの接種会場を設置するとワクチンの輸送、保管が大きな課題になるとし、「燕市版は非常に有効なやり方ではないかと思う」とし、ツインバード工業の野水社長は「燕市版コールドチェーン、いわゆる燕市モデルが全国自治体の皆さまの一助になれば」と期待した。