新潟県三条市の粟ヶ岳(1,293m)をコースに4月17、18日の2日間、山岳を駆け上がるタイムを競うスカイランニングの大会「MT.AWA SKYRACE 2021」が開かれており、コロナ禍で制限を受けながらも世界大会を含む3つのレースが行われている。
レースは、17日は粟ヶ岳山頂をゴールに上りだけのバーティカル、18日はスカイランナー・ワールド・シリーズのポイントにもなる世界大会のスカイレースと、それより距離が短いヤクシ16Kの3つ。バーティカル44人、スカイレース17人、ヤクシ16K48人がエントリーした。
2年前は初めて粟ヶ岳で世界大会が開かれたが、昨年はコロナ禍で延期を繰り返した末に中止した。ことしは開催にこぎ着けたものの、海外選手は来日できなくなり、県外からの参加者も三条市が定める県外の人のイベントの参加自粛要請で出場を見合わせた選手もあり、2年前の粟ヶ岳スカイレースで優勝した上田瑠偉選手も参加できなくなった。エントリーは延べ149人だが、うち40人は参加不可となった。
山頂付近は雪があるため、山頂のゴール、折り返し点を手前に設定して距離を短くした。17日はあいにくの雨降り。日帰り温泉「いい湯らてい」を拠点にはバーティカルは午前10時15分から3人ずつスタートし、登山道入り口の計測開始点を起点にタイムを競った。招待選手には「皇帝」こと宮原徹選手や2019年に世界ランキング3位だった吉住友里選手を迎えた。
2日目18日は午前8時半にスカイレース、午前8時半にヤクシ16Kがスタート。スカイレースでも高村貴子選手、川崎雅哉選手、須藤吉仕子選手ら国内トップ選手を招待選手に迎える。地元からも三条市の梨本次郎さん(47)、三条市で働く長岡市の平賀仁さん(56)の活躍が注目される。
コロナ禍の制限で規模を縮小しての大会となったが、佐藤卓之実行委員長は「来年以降も世界大会を継続していくためにも、こういう状況でも開催できる方法を考えながら取り組んでいきたい」と話していた。