新潟県三条市が実施する新型コロナウイルスワクチン集団接種に協力する医療従事者を対象としたワクチン接種が19日、20日、23日の3日間、三条市・県央医師会応急診療所で行われている。
接種の対象は三条市内の医療機関に勤務し、集団接種にあたる医師43人と看護師69人の計112人。3日間とも午後7時から7時半まで接種を行っており、3週間後に2回目を接種する。24日からは集団接種以外の個別接種を行う医療機関に従事する人の接種を行う。
初日19日は40人が接種を受け、副反応が出る人はなかった。接種を受けた医療従事者は集団接種が始まれば自身がワクチンを射つ側に回るため、ワクチン接種の流れや接種の方法に興味津々だった。
ワクチンの保存用ボトル「バイアル」1本で5回分、接種できる。1回に0.3mlを注射器に充填(じゅうてん)して注射する。できる限り正確に0.3mlを充填しなければならないのはもちろんだが、バイアルに0.3mlの空気を入れてから、0.3mlのワクチンを充填することで中の圧力を変えないようすにるのが難しいと接種の担当者は話していた。
自身も接種を受けた三条市医師会の水野春芳会長は、注射した量が通常のインフルエンザ用が0.5mlなのに対し新型コロナウイルス用は0.3mlと少ないので、「それより痛みは少なかった」と話した。
接種を受けた医療従事者も集団接種が始まれば今度は接種する側になることから、接種後は接種の流れや方法を確認するなど、自然発生的な研修会のようになっていた。
今回の医療従事者向けのワクチンが入るという連絡があったのが、この6日前の13日で、4月末までに完了しようと始め、3週間後に2回目の接種が始まると同時に、4月末から高齢者対象の集団接種が始まり、「われわれも集団免疫をつけるという意味で頑張っていかなければ」と述べた。
「とにかくできるだけ多くの人に受けてほしい。有効率は95%と言われているので、多くの人がワクチンを受ければ感染の拡大が予防できると考える。かなりの人が命を救われる方がいると思うのでぜひ受けてほしい」とひとりでも多くの人が接種を受けるよう呼びかけていた。