新型コロナウイルス感染防止のためイベントを中止している三条市総合福祉センターロビーに来館者から楽しんでもらう展示をと26日、三条六角巻凧が展示された。
5月29、30日と三条防災ステーションで開かれる三条凧合戦で空中戦を繰り広げる三条六角巻凧。主催する三条凧協会に依頼して合戦で使われるいちばん小さなサイズ、30枚ドと呼ばれる縦2.1×横1.7メートルの大きさの2枚を向かって左に「凧」とある字凧、右に三条左衛門尉定明の武者絵が描かれた絵凧を正面玄関を入って真正面の中庭を望むガラス窓の前に設置してもらった。
三条凧協会会長でもある須藤凧屋の須藤謙一さん(53)が製作した凧で、26日は須藤さんが同センターを訪れて設置した。あとで三条大凧合戦のポスターも展示する。
同センターには年間10万人の来館者がある。ロビーでは毎月、ミニコンサートなどのイベントを行っており、今年度も計画していたが新型コロナウイルス感染拡大防止のためできなくなっている。まもなく同センターで始まる新型コロナウイルスワクチン集団接種を受けに訪れ人を含め、来館者から楽しんでもらえる静かなイベントをと三条凧協会に三条六角巻凧の展示を依頼した。
凧の前にはいすを置き、フォトスポットとして凧を背景に写真を撮ってSNSで拡散してもらおうというねらいもある。毎年、三条六角巻凧を展示しているのは燕三条駅だけで、同センターでの展示は初めて。須藤さんは「飾るところが増えるのはうれしい。人の目にふれることでこういうものがあるとわかってもらえてありがたい」と話している。
燕三条駅には29日に展示し、いずれも6月6日に撤去するまで展示しておく。