新潟県三条市三条地区の夏まつりを主催する三条夏まつり協賛会(会長・兼古耕一三条商工会議所会頭)は、19日午前11時からことしの「第17回三条夏まつり」の検討会議を開き、新型コロナウイルスの第4波の感染が急拡大し、特別警報の拡大も予想されることから昨年に続いて中止を決めた。
4月8日に開いた第1回全体会議では、感染防止対策を徹底してこれまで3日間の日程を7月30、31日の2日間に短縮し、内容を含めて規模を縮小し、感染防止対策を徹底して2年ぶりの開催することを決めた。
しかしその後、感染の拡大が続いていることから、検討会議で一転して中止に決めた。検討会議の冒頭で兼古会頭は、4月の全体会議で基本計画を決め各行事部で具体的な運営方法を検討し、実施の可能性を検討してきたが、「いわゆるウイルス流行の第4波により再び感染が急拡大している」と状況を話した。
さらに長岡市に特別警報が発令され、変異株の流行拡大も懸念され、特別警報の対象拡大の可能性も報道されている。ワクチン接種もようやく高齢者が始まったところで当初の想定より遅れており、「こうした状況の変化を踏まえ、あらためて三条夏まつりの実施可否について検討するためにお集まりいただいた」と出席者の意見を求めた。
その結果、中止を決めたもので検討会議後、兼古会頭は「三条も県の特別警報発令に相当するような状況になってきた」、「じわじわと広がっているのが実感」で、「やめるなら早めに皆さんから意見を聞いて決断しなければならない時期にきた」。
民謡流しは医療関係、病院関係が踊り手を多くを出しているが、「ことしは残念ながら医療関係からは出せないという話もあった」。開催すれば「問題が起こりかねないという判断にいたり、本日、中止を正式に決定した」と中止に至った理由を話した。
三条夏まつりは、三条商工会議所が直接やる産業界を上げたまつりで、産業界の協賛で市民と一緒に暑気払いをするまつりとし、「伝統と歴史のあるまつりなので期待をしている人も多く、とくに三条の花火は上げる場所と観覧場所が近く、それこそ3密を売りにしていた花火が、まさか2年も続けて中止とは考えてもいなかった。残念ながらやむなしということ」と述べた。
協賛会副会長の野崎正明三条商工会議所副会頭は「市民や参加者の健康が第一条件という結論に達した結果が今回の中止という判断に至った。今後の会議所を中心とする事業も開催するメリット、デメリットを冷静に判断してやっていかなければならない」と述べた。
また、兼古会頭は10月に三条商工会議所80周年の記念式展を計画しており、「会場も予約もしているので、ぜひやりたいと思っている」とそれまでにワクチン接種が進み、感染症が下火になれば開催できると期待した。