新潟県出身の女性シンガーソングライター、ルゥ（Ruu）さん書き下ろしの新潟県加茂市のイメージソング『見上げる空に』が完成。22日に発売、記念ライブも行われる。

水を流れる音からルゥさんがつま弾くガットギターの柔らかな響きがに続いてルゥさんが透明感あふれる声が続く。歌詞には秋に加茂山で行われるあかりイベントから「あかりば」、市街地を流れる「加茂川」、山手の地域「七谷」と加茂市にちなむ言葉を織り込む。

加茂の自然やまちの魅力を子どもたちにも覚えやすいシンプルなメロディーで歌い上げる。気軽に演奏して歌ってもらえるように、歌詞カードの裏に楽譜も印刷した。

CDジャケットには、加茂市でアートギャラリー「あとりえきっか」を開く作家の長谷川優子さんが加茂川から遠く弥彦山を望む風景を描いた作品をデザインした。タイトルの加茂市の花「ユキツバキ」の枝のイメージでルゥさんが描いた。

CDはカラオケを含め2曲入りで1,000枚を製作した。税込み1,200円で、うち200円は社会福祉費寄付金として加茂市の社会福祉に役立ててもらおうと寄付する。

CDはオンラインストア「ルゥ-Ruu- 旅するシンガーソングライター ウクレレ ギター弾き語り on Strikingly」のほか、LJ STUDIO（加茂市旭町1）で購入でき、近く加茂七谷温泉美人の湯（加茂市宮寄上）でも取り扱う。また、22日午後7時からLJ STUDIOでCD発売記念ライブ（2,500円・定員25人）も行われる。

ルゥさんは小千谷市出身で今は佐渡市に移住している。ウクレレとギターの弾き語りで新潟県内を拠点に活動しており、『トキまた会おうね』で新潟市「古町音楽祭」でグランプリを受賞している実力派だ。

企画したのは、加茂市の法音寺を中心にさまざまチャリティーイベントを通じて社会貢献する有志の団体「かも倶楽部」。ルゥさんが三条市に住んでいたころにかも倶楽部代表でもある法音寺（加茂市下条丙）の住職、飛田正玄さん(61)がルゥさんの歌声にほれ込んだのが始まりだった。

ここに至るまで構想2年、足かけ3年を費やした。ルゥさんにイメージソングをつくる気になってほしいと署名活動を行ったこともあり、CD製作の経費をまかなうために多くの協賛を集めた。

CD発売前日の21日、ルゥさんと飛田さん、「かも倶楽部」のメンバーでLJ STUDIOを経営する齋藤淳さん(60)が藤田明美加茂市長を表敬訪問した。市内小中学校に1枚ずつ、計12枚のCDもプレゼントした。

ルゥさんは「加茂に歌いに行くたびに店や土地を少しずつ知り、自分の好きな加茂を表現したいと思った。歌詞にあるのはほぼ実話。最初にできたのが加茂川に沿って歩いているときにメロディーができて、それを鼻歌で歌いながら帰った」と曲づくりのきっかけを話した。

七谷へ行ったら雨が降っていて偶然、七色の虹がかかったエピソードを話した。サビの終わりの歌詞を「みんなの心へと」と結ぶ。「よくあるご当地ソングにならないようにした。みんなで聴きやすい曲にした」。

「このまちに住んだり、通ったりしている人にもっとこのまちを好きになってもらって、一人ひとりのイメージに届くきっかけになれば」とルゥさんは期待する。

藤田市長は「初めてルゥさんの歌を聞いたのが飛田さんのライブ。ずっと好きで。そのあとで加茂の歌を歌ってくれると聞いてすっごくうれしかった」。

飛田さんは「ルゥさんのライブを聴いて、加茂のイメージに合った柔らかい声だと思った」。齋藤さんは「自分の人生を振り返っていろんなイメージがわいてくる。聞けば聞くほどじわじわくる」と話し、加茂市のイメージソングとして浸透することを願った。歌詞は次の通り。