スマートフォン向けゲームアプリ「ポケモンGO」を使った地域活性化事業を来年度、新潟県加茂市で予算化してほしいと、有志の市職員が地元商店街の店舗と協力し、ポケモンGOのイベントに合わせて協力店でユーザーにサービスを行う取り組みを6月6日(日)を皮切りにスタートする。
ポケモンGOは位置情報利用したゲームで、リアルな土地に拡張現実(AR)を重ね、実際にいろいろな場所へ出向いてポケモンと呼ばれる生き物を捕まえたり、育成したり、戦わせたりして遊ぶ。
毎月1回、特定のポケモンが大量発生するイベント「コミュニティ・デイ」があり、通信障害が発生するほど、いつもより多くのユーザーがまちへ出てポケモンの捕獲に熱中する。
その日にあわせて商店街の協力店でユーザー向けに特別サービスを行うことで、ユーザーを商店街に誘致しようというねらいだ。
その初回をコミュニティ・デイの6月6日に行う。協力店は加茂市穀町の6店舗。各店舗でポケモンGoに関する合い言葉を伝えると割り引き、ユーザー限定の休憩所の開放などのサービスが受けられる。
合い言葉は、その日のコミュニティ・デイに大量発生するポケモンの名前。そのサービス受けるためにユーザーから加茂市の商店街に足を運んでポケモンGoを楽しんでもらってユーザーを商店街に誘致し、店の新規顧客にもつながるというわけだ。
企画したのは加茂市職員、総務課主事の齋藤優里愛さん(24)と介護・看護支援センタ主査ーの川崎裕也さん(36)のポケモンGoのヘビーユーザー2人。昨年秋に構想し、加茂市の今年度事業として取り組んでもらおうと思ったが時間的に間に合わなかったのと、まったく実績がなかったので見合わせた。
そこで有志の市民グループという立場でいわば手弁当で準備。効果測定も行って来年度予算に盛り込んでもらおうと考えた。加茂市の事業とする場合はこうした店舗のサービスに加えてポケモンが出現しやすくなる災害対応や社会貢献型の自販機の設置やポケモンGoの有料でスマホ充電器をレンタルサービスするチャージスポットなどハードの整備も念頭にある。こうしたポケモンGoをまちづくりに役立てる取り組みは、全国ではいくつか前例がある。
「ポケモンGoのユーザーの迷惑行為が問題となり、ユーザーが不審な目で見られることもあるが、ユーザーが純粋に楽しめる環境の整備を目指して店舗と協力してゲームを楽しめる企画にしたい」と齋藤優里愛さん。「これはきっかけに過ぎない。ゲームを通して加茂市へ繰り返し来てくれたら成功。にぎやかな雰囲気が商店街にできれば百点満点」とにっこりだ。
7月以降も毎月、コミュニティ・デイに合わせて行う。この企画の公式ツイッターアカウント「加茂ポケモン企画【公式】」(@kamopokemongo)を開設して情報を発信しており、6日はひとりでも多くの人が加茂市でコミュニティ・デイを楽しんでくれることを期待している。協力店のサービスの内容は次の通り。
店舗名 | 住所 | 特別サービス |
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こいて | 穀町8-9 | 店舗2階の無料開放 合い言葉でおにぎり、鶏唐揚げ、サバの竜田揚げのいずれか1つ50円引き |
ぱすたみすた | 穀町2-8 | こいて店舗で販売のマカロニチップスを合い言葉で50円引き |
きふね | 穀町10-4 | こいて店舗で販売のフライドポテト、鶏唐揚げのいずれか1つを合い言葉で50円引き |
LITH | 穀町9-12 | 合い言葉でドリンク1杯50円引き |
BBC | 穀町8-27 | 合い言葉でクラフトコーラ10%オフ |
うお清い | 穀町9-9 | 合い言葉でおからドーナツ1つ50円引き |