新潟県三条市で今春、開学した三条市立大学(アハメド・シャハリアル校長)の学生14人を隊員に三条市消防団(諸橋一徳団長)の学生消防隊が1日、発足した。学生消防隊は新潟市、長岡市、柏崎市の消防団で発足しており、三条市は県内4番目、県央地域初の発足だ。
隊員は男子11人、女子3人の内訳。対象は三条市立大学に隣接する三条看護・医療・歯科衛生専門学校の学生と市内に住む学生も含むが、応募がなかった。
活動は災害現場への出動はなく、防災行事の運営サポート、訓練への参加、防火啓発、応急救護の指導などで、女性消防隊の活動に近い。1年間以上、消防隊として活躍した学生には、学生消防団活動認証証明書を発行する。証明書は就職活動での自己PRなどで活用できるという、いわば特典もある。
15日午後5時過ぎから市立大学で発足式が行われ、学生消防隊員は一般の消防団員と同じ青い活動服を着て編み上げ靴をはき、アポロキャップをかぶって出席。一人ひとり、三条市消防団の諸橋団長から緊張した表情で辞令書を受け取った。
隊長に就いた福島県出身の菊田大亮さん(19)は「学生消防隊として三条市の皆さんと一緒にこの地を盛り上げ、少しでも地域防災に貢献できるよう頑張る」と決意表明した。
新潟市西区出身の難波麻結さん(18)は、誘ったわけではないが、「やりたいと言ったら、友だちもやってみたいってなって」と友だち3人で隊員に志願。活動服を着て「コスプレ感、強くないですか?」と笑い、「これから一人前になれるように頑張ります」と力を込めた。
学生消防隊の隊旗を新調した。学生隊員で決めた学生消防隊の愛称は「Fire Fighters(ファイアー ファイターズ)」を縮めて「fifi(フィフィ)」。初仕事は、20日(日)に行われる三条市水害対応総合防災訓練で、学生消防隊は救援物資の受け入れ、搬入、搬出を担当する。