新潟県三条市で9人が犠牲になった2004年7月13日の「平成16年7月新潟・福島豪雨」から17年を迎えた13日、三条市の五十嵐川水害復興記念公園で黙とうや献花が行われた。
公園に建立された慰霊の碑の前に設置した献花台を前に三条市の関係者と市民9人を含む合わせて約20人が参列した。五十嵐川水害復興記念公園は記録的な大水害をもたらした五十嵐川左岸の破堤した場所にあり、そこに建立された「慰霊之碑」の前で犠牲者に1分間の黙とうをささげたあと、ひとりずつ白菊の花を手向けて手を合わせた。
前日は午前を中心に大雨が降り、この日も朝から雨が降ったが、黙とう開始前にぴたりとやんだ。午後1時の三条市は気温26.4度で蒸し暑く、数珠を持参して手を合わせる人もいた。
滝沢市長は報道陣の質問に7.13水害と先の熱海市での犠牲者の冥福を祈り、「週末、きのうも含めて大雨が降った。三条市のインフラ整備や防災、気持ちの問題だったりを一段と加速していかなければならない」と述べた。
17年前、滝沢市長は大学1年生で東京に住んでいたが、「三条市の中学生全員がそのとき生まれてないことになるし、それ以降に引っ越して来た人もいる。もちろん忘れてはならないが、一方でやはり風化し、防災意識がなかなかあがらないところもあり、昨年まで一市民だった、そして17年前に体験していなかったというところを理由にして、うまく使って市民の防災意識をさら高めでいかんければならない」。
さらに「三条市が2004年と2011年に2回、水害を経験したからといって、今じゃこのその防災意識のレベルでいいかっていうと、私はまだまだ伸び代があると感じている」と気を引き締めた。
7.13水害で友だちを失った76歳の女性は、家を新築中で別な家を間借りしていたが、その家も自分の家も水浸しになった。自身も2階に避難してボートで救助された。「この時期になると思いだすね」と話していた。