14日に新潟県を含む北陸地方が梅雨明けしてから17日まで4日間連続で最高気温が30度以上の真夏日となっているが、三条市が毎年、行っている消雪パイプを使った打ち水は、8月になるころまでお預けとなりそうだ。
近年の夏は、命のリスクも高まる異常なほどの猛暑に見舞われている。三条市では2018年から消雪パイプを活用し、気化熱によって気温を下げる打ち水の効果をねらって、真夏に消雪パイプを作動させて道路を水でぬらしている。
消雪パイプを出す目安は、暑さ指数(WBGT)が31以上となる日。市内の幹線道路の一部と地元が設置した消雪パイプのうち希望があった区域で、1日に30分間ていど行うというものだ。
4年目となるこの夏も行う方針だが、14日に新潟県を含む北陸地方の梅雨明けが発表されるとすでに連日、厳しい暑さが続いてる。予測では18日、19日も暑さ指数が31以上。消雪パイプを作動させる基準に達するが、現実には8月に入るころになるまで作動できない見込みだ。
動かせないのは、平年より9日も早い梅雨明けが主たる原因だ。新潟県の平年の梅雨明けは23日。8月ごろから消雪パイプの水を出せるようにすれば十分と準備を進めていたが、早々に梅雨明けしてしまった。
しかし電力の契約などの関係で前倒しできないのが実情。いくら暑さが厳しくなろうと8月ごろまで動かせない。
もっとも県内では消雪パイプを打ち水として利用している自治体は珍しい。三条市民の多くは歓迎しているようだが、一部では車が汚れる、返って湿度が上がると反対する人がいるのも事実だが、いずれにしろ消雪パイプに涼を期待していた人にはしばらくお預けとなる。