新潟市亀田の伝統織物「亀田縞(かめだじま)」の三条市で受け継がれる三条鍛冶がコラボレーションしたイベント「鍬(くわ)と野良着」が7日から16日まで三条市田島1、株式会社相田合同工場(相田聡社長)で開かれている。
亀田縞を扱う商品企画・卸販売の「パクチープラス」(新潟市中央区東堀通り4)を営む佐藤洋子さん(55)がセレクトした亀田縞を使ったワンピース、羽織コート、かっぽう着、ポンチョなど数十点の衣類をはじめマスク、スリッパ、帽子、バッグなどを展示販売している。
展示している空間は、相田合同工場が製造する工場併設のくわの常設展示場「鍬ギャラリー」。亀田縞はかつて農作業のときに着る野良着にも広く使われ、同じ環境で生かされていたせいか、布と金属というまったく違う存在でありながら不思議と調和している。
くわ専門の鍛冶で知られる相田合同工場は昨年、同じ時期に創業90周年事業として、くわとアート作品を展示するイベントを行った。ことしも同じ時期にイベントを考えていたところ知り合いを通じて佐藤さんを紹介された。
相田社長は「思った以上に親和性がある。今後も毎年、今の時期にイベントを開こうと思っているが、組み合わせの幅が広がった」。佐藤さんも「こんなにしっくりくると思わなかった。くわも修理して使い続け、亀田縞も古くなったらほかのものに作り変えるなど長持させて使い続ける精神も似ていると思う」と話した。
土曜の7日と14日は参加費2,200円で亀田縞でつまみ細工を作るワークショップを行っており、それ以外でも会場に佐藤さんがいるときなら体験できるかもしれない。
また、相田合同工場ではくわの大修理相談会を開いており、柄のゆるみ直しや刃先の研ぎ直しは無料、柄の交換や刃先の付け直しは特別価格で行っている。毎日午前10時から午後4時まで。問い合わせは相田合同工場「鍬ギャラリー」(電話:0256-33-0192)へ。