新潟県弥彦村の弥彦神社で15日、東京パラリンピックの聖火につなげる採火式が行われ、地元ボーイスカウトが古代の方法で火を起こして採火した。
弥彦山(634m)の山頂で行う計画だったが、大雨が続いて準備ができなかったため、弥彦神社の「みずほ館」に会場を移し、地元のボーイスカウト西蒲原第七団ボーイ隊の隊員7人が火を起こした。
弥彦神社の神職が設けた祭壇に向かって神事を行ってから、7人が3班にわかれて「まいぎり式」と呼ばれる木の板の上で木を回転させて摩擦熱で発火させる方法で火を起こした。
すぐに煙が上がり始め、2、3分で発火に成功。麻で大きくした火をろうそくに移していったん神事にも使われる木製の道具、陰灯(かげとう)に納めてからあらためてランタンに火を移し、隊員を代表して三条市の中学生3年・赤坂響さん(15)から弥彦村の小林豊彦村長に手渡した。
「きのう練習したけどまったくつかなくて、まったくつかなくて、きょうはしっかりついたのでとてもほっとしている」、「パラリンピックの聖火として飾られる火なので、その火の一部になれたならとても光栄」と話した。
新潟県では12日から30市町村がそれぞれ採火。16日に新潟ふれ愛プラザ(新潟市江南区)で行われる集火式に集めてひとつの火にし、開催地の東京都へ出立する。