特別警報の全県拡大で加茂市の対応や市民バスの運行見直し (2021.9.2)

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新潟県加茂市の藤田明美市長は2日、定例記者会見を行って7項目を発表した。発表の内容は次の通り。

藤田明美加茂市長の定例記者会見
藤田明美加茂市長の定例記者会見
  1. 新型コロナウイルス感染症に関するメッセージについて
  2. 市の公共施設の休館について
  3. 新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金給付事業について
  4. 新型コロナウイルスワクチン接種について
  5. 加茂市営市民バスの運行内容の見直しについて
  6. 訪問介護、訪問看護、 訪問リハビリテーションの利用料助成制度について
  7. 県内最古の電車 木造車両モハ1に屋根を架けようプロジェクトについて

1.新型コロナウイルス感染症に関するメッセージについて

新潟県が8月30 日に全県に特別警報を発令したことを受け、加茂市コロナウイルス感染症対策本部会議を開催し、今後の対応を協議した。これに伴って藤田市長は市民にメッセージを出した。メッセージの全文は次の通り。

藤田明美加茂市長のメッセージ全文

市民の皆さまへ

日頃より、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のために行動し、ご協力くださりありがとうございます。加茂市でも感染者が連日確認されています。感染された方の一日も早い回復をお祈り申し上げます。新潟県は8月30日に、全県に特別警報を発令することを決定いたしました。

この背景には、県内でも感染力が強いデルタ株の感染拡大が続き感染者が増え、それに伴って重症者が増えていることと、その結果、感染症対応だけでなく、通常医療にも大きな影響が出てきていることが挙げられます。

特別警報発令に伴い、加茂市といたしましては公共施設の休館や部活動、イベントの休止、飲食店等への営業時間短縮の協力要請など、市民の皆さまに行動の制限を強くお願いすることになり大変申し訳ございません。 感染拡大を止め、一人ひとりの命を守るための対応であるとご理解いただきますようお願い申し上げます。

【お願い・知っていただきたいこと】

  1. 緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置適用都道府県との往来は極力控えてください。
  2. 飲食を伴う会合は控えてください。他県の方など、普段顔を合わせない方との飲み会については行わないでください。
  3. 50代以下の感染者の割合が増え、20代が最も多いです。
  4. ワクチンは、発症予防、重症化予防の効果が期待できます。(ワクチン接種は任意です。強制されることはありません。)
  5. 飲食店等への時短要請に係る協力金の支給、公共施設の休館などの情報は随時ご案内いたしますのでチラシ、ホームページ等でご確認ください。感染拡大防止のために必要なことは、人の動きを抑えることとマスクの着用、手指消毒の基本的なことの徹底です。市民の皆さまのご理解とご協力に心より感謝申し上げます。

2 市の公共施設の休館について

特別警報が全県に拡大されたため、すでに市のイベントの休止などを決めた。市内小中学校のすべての部活動は9月3日から9月16日まで休止する。すでに中止や延期が決まっているイベントは次の通り。

【中止】

  • 9月15日の加茂・田上小学校親善陸上大会
  • 9月26日の市長杯冬鳥越クロスカントリー大会
  • 9月28日の事故なしキャンペーン
  • 10月2日、3日の学童野球新人戦、会長杯学童野球大会

【延期】

  • 市民文化祭は9月19日の音楽部門を2022年3月20日に、9月23日の舞踊部門は2022年4年3月21日にそれぞれ延期
  • 10月3日の健康ウォークは延期して開催方法を再度、検討

3.新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金給付事業について

県は9月3日から16日まで酒類を提供する飲食店などに営業時間短縮の協力を要請した。要請に協力した飲食店などに加茂市で協力金を給付する。

このための予算として食品衛生法上の営業許可を取得している市内の飲食店など150件分、7400万円の補正予算を9月1日に専決処分し、対象と想定される飲食店などに協力要請文書を送付した。受け付け窓口、問い合わせ先は商工観光課。

4.新型コロナウイルスワクチン接種について

8月18日から集団接種の当日のキャンセルでワクチンを無駄にしないため、キャンセル待ちの登録を行っている。対象者は19歳以上(2022年度の到達年齢)の新型コロナウイルスワクチン接種を1度も受けていない加茂市民で、市から連絡があったら20分ていど接種会場に来ることができ、アレルギー既往のない人。希望する人は加茂市のホームページのメールフォームから申告する。

また、9月1日から新型コロナワクチン接種を希望する妊産婦の優先的な接種を開始したが、さらに9月4日から妊産婦のパートナーと医療従事者の家族でワクチン接種を希望する人の優先的な接種も行う。コールセンターで予約を受け付ける。

5.加茂市営市民バスの運行内容の見直しについて

市民バスは老朽化した車両の計画的な更新の経費が必要で、乗車人数が極めて少ない路線、時間帯があることから、乗車数に見合った大きさの車両による運行や、乗車人数の実績に合わせた減便を実施。加えて、2020年度から路線バスとデマンドバスや乗合タクシーの併用など、実態に即した運営と経費縮減を図るための運行方法全般の見直しを検討してきた。

検討の内容は市民バスの現状を整理し、(1)各路線の効率化、(2)移動ニーズに合わせた運行の見直し、(3)公共交通空白地の解消、(4)持続可能な公共交通の形成の4つの課題を出し、さらに市民バスの利用者と利用する可能性の高い高齢者、高校生を対象に利用者の意向を反映させるためにアンケート調査を実施した。

最も利便性を確保し、 運行経費を抑えることができる運行を基本方針として採用した運行形態は、市内全域にデマンド型乗合タクシーを導入し、七谷方面、須田方面には基幹バスを運行させる。さらに、朝の6時台から7時台はデマンド型乗合タクシーが運行できないため、通勤通学に対応する早朝バスをあわせて運行する。

9月定例会で市民バスに関連する議案を市議会で審議し、可決されたらデマンド型乗合タクシーは10月25日から、基幹バス、早朝バスは11月1日から新しい運行形態の実証実験を行う。

6.訪問介護、訪問看護、 訪問リハビリテーションの利用料助成制度について

これまで訪問介護、 訪問看護、 訪問リハビリテーションの利用料の全額助成し、利用者の負担を無料としてきたが、これを9月サービス分で廃止し、 本来の介護保険制度のっとって受益者負担の原則の観点から他市町村と同様に利用者の負担が1割〜3割とする。

ただし、急激な負担増加の緩和措置として、10月から一部の市民を対象に負担分の半額を助成する。助成対象は、(1)介護保険料を滞納していない、(2)本人の住民税が非課税、(3)前年の公的年金の収入額、合計所得金額と非課税年金の収入額の総額が120万円以下であること。24年3月サービス分まで助成する。

また、5月24日から8月19日までサービス利用者を訪問して説明した。利用者425人のうち277人の説明に訪問した。訪問しなかった148人のうち135人からは「制度の見直しについては理解している」などの理由で訪問不要の連絡を受けた。訪問先では多くの人から 「今まで無料だったので気が引けて利用しづらかった」、 「介護保険制度に則った本来のかたちが望ましい」など肯定的な声を受けた。

7 県内最古の電車 木造車両モハ1に屋根を架けようプロジェクトについて

冬鳥越スキーガーデンに保存展示する鉄道車両「モハ1」
冬鳥越スキーガーデンに保存展示する鉄道車両「モハ1」

11月中の竣工を目指して、 冬鳥越スキーガーデンに保存展示する鉄道車両「モハ1」に屋根を架設する事業を進めている。経費の一部は、ふるさと納税型クラウドファンディング(新潟県最古の電車・木造車両モハ1に屋根を架けようプロジェクト)を活用しようと8月20日に募集を始め、2日現在で108人から186万3000円の申し込みがあった。

10月2日午後2時から冬鳥越スキーガーデンロッジで、 写真家の小竹直人さんを招いて記念講演会を開き、この日と翌3日の2日間ロッジ2階の和室に蒲原鉄道や七谷の交通産業に関係する資料を集めて、記念展覧会を開く。


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