新型コロナウイルスの感染拡大で新潟市、長岡市、小千谷市に発令されていた新潟県独自の特別警報が3日から16日まで全県に拡大されたのに伴って県内の自治体は公共施設の臨時休館や学校部活動の中止といった措置などを講じているが、しっかり足並みがそろっているわけではなく、いろいろな影響が出ている。
県央地域で対応が異なったのが、道の駅。県央地域には三条市内3施設、燕市と田上町に1施設ずつ道の駅があるが、燕市の「道の駅 国上」(国上)だけが特別警報の発令期間中、臨時休館とした。
県は道の駅など物販施設について、地域住民の生活に一定の役割を果たしており、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が適用された地域にあっても営業時間の短縮要請にはならないという考え方を示した。
しかし「道の駅 国上」では、その裏手にある日帰り温泉「てまりの湯」が発令中は臨時休館する。いずれも指定管理者は同じ団体で、指定管理者から「てまりの湯」が臨時休館するなら「てまりの湯」も歩調を合わせて臨時休館させてほしいと管理を委託している燕市に申し入れがあったため、臨時休館することになった。
ちなみに足湯「酒呑童子(しゅてんどうじ)の湯」も特別警報発令中は利用中止だが、トイレは特別警報発令中でも24時間、利用できる。
また、「道の駅 燕三条地場産センター」(三条市須頃1)は、多くのほかの道の駅と同様に特別警報発令中も通常通り営業する。ただし、道の駅は燕三条地場産業振興センター内にあるが、燕三条地場産業振興センターは貸し館業務については、特別警報発令中は事前の利用はキャンセルを頼んでいるが、強制ではない。ただ、特別警報発令中の新規の利用申し込みは受け付けていない。
「道の駅 燕三条地場産センター」と運営母体が同じ燕三条駅観光物産センター「燕三条Wing」は道の駅ではないので、特別警報発令中は臨時休館している。
一方、三条市の「三条ものづくり学校」(桜木町)は、特別警報の発令中は体育館などレンタルスペース、燕三条ミニ四駆大学利用の利用を中止している。
その影響を心配しているのが、施設内で2018年4月にオープンした飲食を提供する「0256ビスロト&ミール」。特別警報の発令中も営業を続けているが、レンタルスペースなどが利用中止となっているため、営業を休んでいると勘違いされているのではと客足が遠のくことを心配している。
経営者の汐見健さん(39)は「これだけ公共施設が休むとなると、店も休んでいるんじゃないかと思われて当然」。それでも特別警報発令初日の3日のランチは「若干、お客さんが少なかった印象で、滞在時間も短かった気がする」。
最近のコロナ禍の影響については「五輪前は盛り返したが、新潟市に特別警報が出て、長岡市と小千谷市にも出ると、影響が大きくなった。その落ち込みが今も続いている」とこぼし、「1日も早くコロナ禍が収まってほしい」と願っている。